今回の記事では、9月3日から販売を開始する『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09(プライムOne 2018-09)』の解説をおこないます。
この記事では、『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09(プライムOne 2018-09)』の以下の内容を解説しています。
✔今回のゴールドマンサックス社債シリーズの商品解説
✔商品の詳細について
✔過去のゴールドマンサックス社債シリーズのポートフォリオ
✔投資する際の注意事項
今回は「ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09(プライムOne 2018-09)」の内容を初心者向けに解説していきます。
目次
ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09(プライムOne 2018-09)とは
ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09(プライムOne 2018-09)は、元本確保を目指す『元本確保型の投資信託』です。
申し込み期間は、2018年9月3日~9月27日となっています。
今回はゴールドマンサックス社債/国際分散投資戦略ファンド・シリーズの第2弾です。
第1弾の7月末に設定された『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-07』の販売が好調だったので、すぐに第2弾を新規設定したようですね。
今回の『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09』は、以下の金融機関で取り扱っています。
証券会社
いちよし証券、SBI証券、静銀ティーエム証券、上光証券、第四証券、大和証券、とうほう証券、東洋証券、浜銀TT証券、ひろぎん証券、マネックス証券、楽天証券
銀行など
青森銀行、足利銀行、池田泉州銀行、大垣共立銀行、関西アーバン銀行、京都銀行、紀陽銀行、十六銀行、常陽銀行、第一生命保険、東京スター銀行、東北銀行、富山銀行、富山第一銀行、南都銀行、百十四銀行、広島銀行、福島銀行、北洋銀行、北陸銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、武蔵野銀行、横浜銀行
「ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09」はこちらの金融機関で購入することができます。
ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09の解説
『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09』は、ゴールドマンサックスの社債に投資しつつ、国際分散投資戦略でパフォーマンスをあげていく投資信託です。
商品の詳細はこちらです。
商品名 | ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09(愛称:プライムOne 2018-09) |
購入時手数料 | 購入価額の1.62%(税抜1.50%)が上限 |
信託財産留保額 | 換金翌営業日の基準価額の0.3% |
信託報酬 | ①基本報酬額 年率0.378%(税抜0.35%) ②成功報酬 10.8%(税抜10.0%) |
購入単位 | 1口単位(1口当たり1円) |
換金代金 | 換金申込日から起算して6営業日目からの支払い |
申込期間 | 2018年9月3日~2018年9月27日 |
信託期間 | 2028年10月10日 |
決算日 | 毎年10月10日 |
円建てで元本確保型の商品
今回の商品の最大の特徴は、元本確保を目指した商品設計です。
元本確保型の商品のため、満期(10年間)まで保有していれば元本が確保される設計となっています。
『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09』では、まず集めたお金を全部ゴールドマンサックスの社債に投資します。
このゴールドマンサックスの社債は特殊な社債です。
社債からでるクーポンは2階建ての構造になっています。
ひとつは固定クーポン(上の図の赤枠)です。
固定クーポン(0.3~0.4%程度)は、信託報酬などの投資信託のコストに充当されます。
もうひとつは実績連動クーポン(上の図の黄色枠)です。
この投資信託は、実績連動クーポンがでなければ収益があがりません。
実績連動クーポンは、国際分散投資戦略に応じて変動します。
そのため、国際分散投資戦略のパフォーマンスがあがらなければ、基準価額も上がっていかないことになります。
国際分散投資戦略の運用は大切ですね。
国際分散投資戦略
今回の投資信託は、国際分散投資戦略が重要になります。
国際分散投資戦略のパフォーマンス(シミュレーション)が載っています。
上の図をみても、年次リターン(赤枠)はそこまで良いわけではありませんが、10年間で+22.4%のリターンをあげているようですね。
指数の騰落率に応じて実績連動クーポンが決まります。
国際分散投資戦略の投資対象は、株価指数先物(日本、米国、欧州、英国、カナダ、豪州、スイス、スウェーデン、香港等)と債券先物(日本、米国、ドイツ、英国、カナダ、豪州等)です。
資産配分比率は、月次で見直しがおこなわれます。
特定の変動要因の集中を避け、市場環境の変化にそなえます。
価格変動リスクが年率3%程度になるように配分比率を調整します。
国際分散投資戦略のパフォーマンスによって実績連動クーポンが決定します。
下の図が実績連動クーポンの算出イメージです。
国際分散投資戦略の累積収益率を経過年数で割っています。
上の図では、3年目のときに累積収益率が3%となっています。
3%でも年数(3年)で割るので、1%になりますね。
実績連動クーポンは、上の算出式に数字を当てはめて算出します。
そのため、国際分散投資戦略に連動する形でクーポンが決定するわけではないので、注意が必要です。
『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09』のポートフォリオの中身は記載がないので、国際分散投資戦略についてはよく分かりません。
前回のゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-07のポートフォリオを確認して想像するしかありません。
気になる人は、下の『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-07のポートフォリオ』をチェックしてください。
分配金
原則、毎年10月10日に収益分配金をおこないます。
分配金は国際分散投資戦略のパフォーマンスにもとづいて決定します。
下の図の通り、クーポン収入から成功報酬などのコストが引かれて、分配金が決定します。
ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-07のポートフォリオ
今回の『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09』は、第2弾です。
前回の『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-07』のポートフォリオをチェックすることで、今回の商品のポートフォリオを予想しましょう。
前回の『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-07』のゴールドマン・サックス社債の内容はこちらです。
『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-07』の国際分散投資戦略の資産配分比率はこちらです。
注意事項
元本は約束されていません
今回の『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09』で最も誤解されそうな点は、元本を減らないことを約束しているわけではないということです。
元本確保型の投資信託とは、『元本を減らさないように運用を目指します』ということであって、『投資元本を減らしません』という商品ではありません。
この商品は、毎日基準価額が動きます。
満期(2028年10月10日)まで保有していれば、元本が確保される商品設計になっています(ゴールドマン・サックスが潰れなければ…)。
しかし、途中で売却した場合は、元本が確保されません。
そのため、基準価額が下落していれば損することになります。
この商品の価格変動リスクは年率3%程度のため、大きく基準価額が下落することはないかもしれませんが、注意は必要です。
この商品で、損するかもしれないという認識は非常に大切です。
成功報酬がとられる
この商品の大きなデメリットの1つが、「成功報酬」が引かれることです。
成功報酬は、国際分散投資戦略のパフォーマンスをもとに計算された実績連動クーポンの10.8%(税込)となっています。
簡単に説明すると、運用のうまくいった部分の10.8%はアセットマネジメントOneに支払いますよということです。
ゴールドマン・サックスの経営危機は投信の危機!
『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09』の最大のリスクは、ゴールドマン・サックスが潰れるかどうかです。
集めたお金のほぼすべてをゴールドマン・サックス社が発行する特殊な社債に投資するため、ゴールドマン・サックス1社の信用リスクを大きく取ることになります。
ゴールドマン・サックスの内容は以下の通りです。
格付投資情報センター(R&I)の信用格付けで、Aとなっています。
ゴールドマン・サックスの格付はAです。
よく知っている日本企業とゴールドマン・サックスの格付を比べてみてください。
以下の通り、決してゴールドマン・サックスの格付は高くありません。
主な金融機関の格付
企業名 | 格付(R&I) |
三菱UFJファイナンシャルグループ | A⁺ |
三井住友フィナンシャルグループ | A⁺ |
みずほフィナンシャルグループ | A⁺ |
りそなホールディングス | A |
野村ホールディングス | A⁺ |
大和証券 | A |
主な日本企業の格付
企業名 | 格付(R&I) |
トヨタ自動車 | AA⁺ |
NTTドコモ | AA⁺ |
オリックス | A⁺ |
日立製作所 | A⁺ |
カゴメ | A |
キユーピー | A |
ソニー | A |
近鉄グループ | BBB |
商船三井 | BBB |
今回のまとめ
✔国際分散投資戦略のパフォーマンスがあがらなければ、基準価額は上がらない
✔安全性の高い商品設計なので、基準価額は大きく上昇しない
✔元本確保型の商品だが、元本が約束されているわけではない
今回の『ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-09』は元本確保型の投資信託です。
元本確保型の投資信託は、元本が約束されているわけではなく、ただ「元本確保を目指しつつ運用していきます」というものなので、あまり商品に期待を持ちすぎないようにしましょう。
あなたがこの商品に投資しようと考えているのなら、キチンとリスクを認識した上で投資しましょう。
アセットマネジメントOneは、今回のゴールドマン・サックスの社債を用いた商品スキームで特許を出願しています。
今後も同じスキームで、新しい商品を順次発表する可能性が高いと思います。
アセットマネジメントOne:『商品スキーム等に関する特許出願について』
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