米国株

ウォルトディズニー(DIS)の株価・見通し・決算情報

ウォルト・ディズニー(Walt Disney)

disney 米国株 決算
ウォルト・ディズニー(Walt Disney)
は、メディアや遊園地、動画配信などを手がけるエンターテイメント企業です。
1923年ウォルト・ディズニーは、兄のロイとともにディズニーカンパニーを創業しました。
ウォルトがキャラクターをつくり、ロイが財務面からディズニー社を支えて、ディズニー社は成長してきました。

”ディズニーランド”などテーマパークのイメージが強いディズニーですが、さまざまな事業を幅広く展開するコングマリット企業です。
ウォルト・ディズニーの部門別売上高はこちらです(2019年9月期)。
下の図の通り、大半の事業はメディア部門とテーマパーク部門の2本柱です。
ウォルト・ディズニー 米国株 売上高 決算

ウォルト・ディズニーは、積極的にM&Aを活用して事業成長しています。
下記の通り、2006年にピクサー、2009年にマーベル、2012年にルーカスフィルム、さらに2019年には21世紀フォックスの買収を完了させました。
そのため”ミッキーマウス”や”くまのプーさん”だけでなく、”スターウォーズ”や”アナと雪の女王”などまで保有しています。

ウォルト・ディズニー流”勝利の方程式”

ウォルト・ディズニーには、キャラクターを活用して、すべての部門で収益を稼ぐ”勝利の方程式”があります。
ひとつのキャラクターを使って、動画配信や映画、グッズやテーマパークで収益に結び付けます。

例えば、最近人気のダッフィーで考えてみましょう。
ダッフィーは、もともと”ディズニーベア”という名前のぬいぐるみ商品でした。

ダッフィーには他のキャラクターとちがい、映画やアニメなどの原作はありません。
そのため、ディズニー社はダッフィーに”航海にでるミッキーにミニーがプレゼントしたテディベア”という独自のストーリーをつくりました。
独自のストーリーをつくることで、キャラクターに付加価値をつける方法は、ディズニーの18番です。

ディズニーのビジネルモデルは、下記の通りです。
魅力的なキャラクターをつくり、コンテンツをフル活用して、全部門をあげて収益を稼ぐ体制が整っています。
ウォルト・ディズニー 米国株 ビジネスモデル

テーマパーク

ウォルト・ディズニーは、世界各地でテーマパークを運営しています。
創業者のウォルト氏が存命中に完成したのは、カリフォルニアのディズニーリゾートだけです。
他のディズニーリゾートは、後継者たちが建設しました。
東京だけはフランチャイズですが、他のテーマパークは直営で運営されています。
ウォルト・ディズニー 米国株 テーマパーク

東京ディズニーリゾートは、日本のオリエンタルランドによってフランチャイズ展開されています。
『東京ディズニーランド』は、米国以外でつくられた初のディズニー・リゾートです。
オリエンタルランドの有価証券報告書をチェックすると、ウォルト・ディズニー社との契約のことがキチンと載っていました(2019年3月期)。
ちなみに、東京以外はすべて直営です。
ウォルト・ディズニー 米国株 契約 フランチャイズ

最強のコンテンツ

ディズニーの最大の武器は、最強のコンテンツラインナップです。
ミッキーのイメージが強いディズニーですが、”スパイダーマン”や”スターウォーズ”などのコンテンツも有しています。
数多くのヒットシリーズをかかえることは、ディズニーの最大の強みとなっています。

スター・ウォーズ
・アベンジャーズ
・スパイダーマン
・アイアンマン
・インディー・ジョーンズ
・アナと雪の女王
・トイ・ストーリー
・マイティソー
・ハルク
・ブラックパンサー

ウォルト・ディズニーは、M&Aによってラインナップを充実させてきました。
2006年にピクサーを買収、2009年にマーベルを買収、2012年に”スター・ウォーズ”シリーズで知られるルーカス・フィルムを買収、2019年には21世紀フォックスの買収を完了させました。

ディズニー+

現在、最もディズニーで好調なサービスは動画配信の『ディズニー+(プラス)』です。
会員数は5,400万人に達しており、予想を上回るスピードで会員数を伸ばしています。
スターウォーズシリーズのスピンオフ作品『マンダロリアン』が配信されていることでも話題になっています。
今後、動画配信の分野で『ディズニー+』と『ネットフリックス』、『Amazonプライムビデオ』の激しいシェア争いが繰り広げられそうですね。

メディア

ウォルト・ディズニーの稼ぎ頭のひとつがメディア部門です。

ABC
…米国の3大放送局のひとつ
EPSN
…米国最大のスポーツ専門チャンネル
ディズニーチャンネル
…ディズニー専門のエンターテイメントチャンネル

ABCは、ディズニーが保有している放送局です。
日本でも『LOST』や『グレイズ・アナトミー』、『エージェント・オブ・シールド』などの人気海外ドラマを提供しています。

ABCは、今まで取り扱ってこなかったジャンルのドラマをヒットさせるのが上手な放送局です。
過去には、『奥さまは魔女』や『ゆかいなブレディー一家』、『ROOTS/ルーツ』、『ローン・レンジャー』といった米国を代表するドラマを放送してきました。
『グッド・モーニング・アメリカ』は、1975年から放送されている朝の情報番組です。

ウォルト・ディズニーの業績分析

ウォルト・ディズニーの企業分析をおこないます。
売上高は右肩上がりで推移しており、業績は好調ですね。
過去の決算をみると、安定して利益を計上していることも好感がもてます。
コロナ・ウイルスなどの特殊事情を除けば、安定した経営をおこなっていく可能性が高そうですね。

ウォルト・ディズニーの業績(決算)

ウォルト・ディズニーの業績(決算)はこちらです。
業績は安定して、右肩上がりで推移しています。
安定して10%を超える営業利益率を計上していることも好感がもてます。
ディズニー 米国株 決算 業績

ウォルト・ディズニーの事業別売上高はこちらです。
事業別売上高をみると、ウォルト・ディズニーは”メディア部門”と”パーク部門”の2本柱になっていますね。
※Eliminationsは考慮していません。
DTCIには、ディズニー+やHulu、ESPN+の売上高が計上されています。
ウォルト・ディズニー 米国株 売上高 業績

ウォルト・ディズニーの地域別売上高はこちらです。
地域別売上高をみると、大半は米国で計上していますね。
ウォルト・ディズニー 米国株 地域 売上高

直近の決算

2021年08月12日(木)の引け後、ウォルト・ディズニーが2021年第3四半期の決算を発表しました。

売上高
…170億22百万ドル(前年同期比44.5%増)
純利益
…9億23百万ドル(前年同期は47億18百万ドルの赤字)
EPS
…0.80ドル

市場予想では、売上高168億ドル EPS 0.56ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外で+5.6%程度で推移しています。
ウォルト・ディズニー 米国株 決算 四半期

直近の株価

直近1年間の株価はこちらです(2021年08月12日終値)。
ウォルトディズニー株価:+36.0%
S&P500指数:+31.4%
ウォルト・ディズニー 米国株 株価チャート 1年間

直近5年間の株価はこちらです(2021年08月12日終値)。
ウォルトディズニー株価:+85.1%
S&P500指数:+103.4%
ウォルト・ディズニー 米国株 株価チャート 5年間

事業別の売上高

事業別の売上高はこちらです(2019年9月期)。
※グラフには、elimateは考慮していません。

メディアネットワーク
(Media Networks)
…248億27百万ドル(前年同期比13.3%増)
パーク・エクスペリエンス・プロダクト
(Parks, Experiences and Products)
…262億25百万ドル(前年同期比6.2%増)
スタジオ・エンターテイメント
(Studio Entertainment)
…111億27百万ドル(前年同期比10.6%増)
DTCI
(Direct-to-Consumer & International)
…93億49百万ドル(前年同期比173.8%増)

※DTCIは、ディズニー+やHulu、ESPN+の売上高が計上されています。

サービス別の売上高

サービス別の売上高はこちらです(2019年9月期)。

サービス
(Services)
…605億42百万ドル(前年同期比19.0%増)
製品
(Products)
…90億28百万ドル(前年同期比5.4%増)

詳細サービス別の売上高

詳細サービス別の売上高はこちらです(2019年9月期)。

Affiliate fees
…159億20百万ドル
Advertising
…105億5百万ドル
Theme park admissions
…75億40百万ドル
Resort and vacations
…62億66百万ドル
Retail and wholesale sales of merchandise, food and beverage
…77億16百万ドル
TV/SVOD distribution licensing
…56億65百万ドル
Theatrical distribution licensing
…47億26百万ドル
Merchandise licensing
…33億80百万ドル
Subscription fees
…22億44百万ドル
Home entertainment
…18億31百万ドル
Other
…37億77百万ドル

地域別の売上高

地域別の売上高はこちらです(2019年9月期)。

米国
(United States and Canada)
…505億55百万ドル(前年同期比12.2%増)
欧州
(Europe)
…80億6百万ドル(前年同期比13.9%増)
アジア太平洋
(Asia Pacific)
…77億96百万ドル(前年同期比41.0%増)
ラテンアメリカ
(Latin America and Canada)
…32億13百万ドル(前年同期比74.7%増)

決算

直近のウォルト・ディズニーの決算はこちらです(2019年9月期)。

売上高
…695億70百万ドル(前年同期比17.1%増)
純利益
…110億54百万ドル(前年同期比12.3%減)
営業利益率
…17.0%
EPS
…6.64ドル
BPS
…50.80ドル
営業キャッシュフロー
…59億84百万ドル
フリーキャッシュフロー
…11億08百万ドル

売上高・当期利益

ウォルト・ディズニー(Walt Disney)の業績はこちらです。
(青色:売上高/赤色:純利益)
ウォルト・ディズニー 米国株 決算 業績

営業利益率

ウォルト・ディズニー(Walt Disney)の営業利益率は、17.0%です(2019年9月期)。
ウォルト・ディズニー 米国株 営業利益率

EPS(1株あたりの利益)

ウォルト・ディズニー(Walt Disney)のEPS(1株あたりの利益)はこちらです。
直近10年間で、EPSは3倍以上になっています。
ウォルト・ディズニー 米国株 EPS

BPS(1株あたりの純資産)

ウォルト・ディズニー(Walt Disney)のBPS(1株あたりの純資産)はこちらです。
ウォルト・ディズニー 米国株 BPS

営業キャッシュフロー・フリーキャッシュフロー

ウォルト・ディズニー(Walt Disney)のキャッシュフローはこちらです。
(青色:営業CF/赤色:フリーCF)
ウォルト・ディズニー 米国株 営業キャッシュフロー フリーキャッシュフロー

配当

ウォルト・ディズニー(Walt Disney)の1株あたりの配当はこちらです。
ウォルト・ディズニー 米国株 配当

配当性向

ウォルト・ディズニー(Walt Disney)の配当性向はこちらです。
配当性向は、純利益の中から、配当金をどのくらい払っているかを%(パーセンテージ)で表したものです。
ウォルト・ディズニー 米国株 配当性向

今回のまとめ

今回の記事のポイントは、こちらです。

・ディズニーのメインは、メディア部門とパーク部門
・新しい動画配信サービス『ディズニー+』は好調
・東京ディズニーだけは、フランチャイズ体制
・最強のコンテンツラインナップを誇る

ウォルト・ディズニー(DIS)は、ミッキーマウスやくまのプーさんなどのキャラクターで知られる世界を代表するエンターテイメント企業です。
今後、動画配信に注力していく予定なので、利益率が下がっていくかもしれません。

過去の決算

2021年第2四半期の決算

2021年05月13日(木)の引け後、ウォルト・ディズニーが2021年第2四半期の決算を発表しました。

売上高
…156億13百万ドル(前年同期比13.4%減)
純利益
…9億1百万ドル(前年同期比95.9%増)
EPS
…0.79ドル

市場予想では、売上高158億70百万ドル EPS 0.27ドルだったので、まちまちでした。
決算を受けて、株価は時間外で -4.0%程度で推移しています。
ウォルト・ディズニー 米国株 決算

2021年第1四半期の決算

2021年02月11日(木)の引け後、ウォルト・ディズニーが2021年第1四半期の決算を発表しました。

売上高
…162億49百万ドル(前年同期比22.2%減)
純利益
…17百万ドル(前年同期比99.2%減)
EPS
…0.32ドル

市場予想では、売上高159億30百万ドル EPS ▲0.4ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外で+2.3%程度で推移しています。
ウォルト・ディズニー 米国株 決算 四半期

2020年第4四半期の決算

2020年11月12日(木)の引け後、ウォルト・ディズニーが2020年第4四半期の決算を発表しました。

売上高
…147億7百万ドル(前年同期比23.1%減)
純損失
…7億10百万ドルの赤字(前年同期は10億54百万ドルの黒字)
EPS
…▲0.2ドル

新型コロナウイルスの影響で、テーマパークが大きなダメージを受けています。
これで2四半期連続の赤字決算となりました。
決算を受けて、株価は時間外でマイナス4.3%程度で推移しています。
ディズニー 決算 四半期 業績

2020年第3四半期の決算

2020年8月4日(火)の引け後、ウォルト・ディズニーが2020年第3四半期の決算を発表しました。

売上高
…117億79百万ドル(前年同期比41.9%減)
純損失
…47億21百万ドルの赤字(前年同期は17億60百万ドルの黒字)
EPS
…0.08ドル

市場予想は、売上高123億90百万ドル EPS △0.64ドルだったので、まちまちでした。
動画配信”ディズニー+”の会員数は、5,750万人でした(2020年6月末)。
決算を受けて、株価は時間外で+4.9%程度で推移しています。
ウォルト・ディズニー 米国株 決算 業績

2020年第2四半期の決算

2020年5月5日(火)の引け後、ウォルト・ディズニーが2020年第2四半期の決算を発表しました。

売上高
…180億9百万ドル(前年同期比20.7%増)
純利益
…4億60百万ドル(前年同期比91.6%減)
EPS
…0.60ドル

市場予想では、売上高178億10百万ドル EPS 0.88ドルだったので、まちまちの内容でした。
21世紀フォックスを買収したため、増収決算となりました。
コロナウイルスの影響で、テーマパーク事業の売上高は10%減少しました。
決算を受けて、株価は時間外で -2.3%程度で推移しています。
ディズニー 米国株 決算

2020年第1四半期の決算

2020年2月4日(火)の引け後、ウォルト・ディズニーが2020年第1四半期の決算を発表しました。

売上高
…208億58百万ドル(前年同期比36.3%増)
純利益
…21億7百万ドル(前年同期比24.4%減)
EPS
…1.53ドル

市場予想では、売上高207億90百万ドル EPS 1.44ドルだったので、予想を上回る内容でした。
動画配信サービス”ディズニー・プラス”の会員数は、2,650万人でした。
TVから動画配信に切り替えるためのコストが増加していますね。
決算を受けて、株価は時間外で -0.4%程度で推移しています。
ディズニー 米国株 決算

2019年第4四半期の決算

2019年11月7日の引け後、ディズニーが2019年第4四半期の決算を発表しました。

売上高
…191億ドル(前年同期比33.5%増)
純利益
…10億54百万ドル(前年同期比54.6%減)
EPS
…1.07ドル

市場予想では、売上高190億40百万ドル EPS 0.95ドルだったので、予想を上回る内容でした。
”アラジン”や”ライオン・キング”、”トイ・ストーリー4”が好調で、業績に大きく寄与しました。
決算を受けて、株価は時間外で+5.3%程度で推移しています。
ウォルトディズニー 米国株 決算

2019年第3四半期の決算

2019年8月6日(火)の引け後、ディズニーが2019年第3四半期の決算を発表しました。

売上高
…202億45百万ドル(前年同期比32.9%増)
純利益
…17億60百万ドル(前年同期比39.6%減)
EPS
…1.35ドル

市場予想は、売上高214億70百万ドル EPS 1.75ドルだったので、市場を下回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外で-3.6%程度で推移しています。
ディズニー 米国株 決算

2019年第2四半期の決算

2019年5月8日(水)の引け後、ディズニーが2019年第2四半期の決算を発表しました。

売上高
…149億22百万ドル(前年同期比2.6%増)
純利益
…54億52百万ドル(前年同期比85.6%増)
EPS
…1.61ドル

市場予想は、売上高143億90百万ドル EPS 1.59ドルだったので、予想を上回る内容でした。
テーマパークのチケット料金を値上げしたため、利益が増加しました。
映画部門は38.9%減でしたが、”ブラックパンサー”の反動なので気にする必要はないと思います。
決算を受けて、株価は時間外で+0.5%程度で推移しています。
ディズニー 米国株 決算

2019年第1四半期の決算

2019年2月5日(火)の引け後、ウォルト・ディズニーは2019年第1四半期の決算を発表しました。

売上高
…153億3百万ドル(前年同期比0.3%減)
純利益
…27億88百万ドル(前年同期比37.0%減)
EPS
…1.84ドル

市場予想は、売上高151億80百万ドル EPS 1.55ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外でほぼ変わらずとなっています。
ディズニー 決算

備考

関連資料

ディズニー:『公式HP』
ディズニー:『Annual Report』

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