米国株

セールスフォース(Salesforce)の株価・見通し・決算情報

セールス・フォース(Salesforce)とは

セールスフォース 株価 見通し
セールス・フォース(Salesforce)は、世界最大のCRM(顧客管理)アプリを提供している企業です。
CRM(顧客管理)アプリと聞くと難しく感じますが、”企業が営業する際のシステム全般”を提供している企業というイメージで良いと思います。

セールスフォースは、営業支援やマーケティング支援だけでなく、様々なツールや機能を提供しています。

プラットフォーム
…世界No.1のCRM(顧客管理サービス)
Sales Cloud
…営業を支援するプラットフォーム
Service Cloud
…カスタマーサービスを支援するプラットフォーム
Marketing Cloud
…マーケティングプラットフォーム
Commerce Cloud Store
…小売り関係のプラットフォーム
Quip
…文書やデータのプラットフォーム

セールスフォースのプラットフォームは、クラウド上で管理されています。
そのため、特殊なソフトウェアもハードウェアも必要ありません
ただPCとネット回線さえあれば、簡単にセールスフォースのプラットフォームを導入することができます。
低いコスト”で”高いパフォーマンス”のシステムをカンタンに導入できたので、セールスフォースのシステムは世界中の企業で導入されています。

セールス・フォースが提供しているサービスは、価格も細かく分かれています。
例えば、営業支援をおこなう『Sales Cloud』の価格は下の図の通りです。
自分の必要なサービスレベルによって選択できるようになっています。
セールスフォース 価格別サービス

セールスフォースの売上高の9割近くは、クラウドサービスの基本利用料です。
そのため、セールスフォースの売上高は、クラウドサービスを利用する会員数の結果と連動しています。
下の図は、セールスフォースの売上高の推移です。
ここまでキレイに売上高が増加しているのは、顧客離れなく会員数を増やしているからです。
顧客離れがないのは、セールスフォースのプラットフォームの満足度が高いからですね。

セールス・フォースは、CRM(顧客管理サービス)で世界トップです。
CRM(顧客管理サービス)のライバルといえば、オラクルやSAP、マイクロソフト、アドビシステムズなどです。

CRM(顧客管理サービス)のシェアは、下の図の通りです。
セールス・フォースは、他社に圧倒的な差をつけていますね。
数年前までは、オラクルとSAPがライバルでしたが、現在では特に脅威にもなっていません。
CRMといえば、セールス・フォースの一択になりつつあります。
セールス・フォース シェア

セールスフォースのプラットフォームには、『Einstein(アインシュタイン)』というAI(人口知能)が組み込まれています。
ユーザーや顧客のデータを基に、売上の予測や見込み客の提案を行ってくれます。
様々な行動を自動化してくれるので、自分のビジネス上の案件に集中することができます。

セールス・フォースのプラットフォームは、米国連邦や国防総省などの厳しいセキュリティ基準をクリアしています。
顧客をみると、企業だけでなく、金融機関や政府機関もシステムを導入しています。
セールス・フォースのプラットフォームは、以下の企業・団体で導入されています。

企業
…日立製作所、ダイハツ、コカ・コーラ、セブン&アイ
金融機関
…三菱UFJ銀行、アメリカン・エキスプレス、みずほ証券
政府機関
…内閣官房、静岡県、千葉市

セールス・フォースの最大の弱点は、利益率の低さです。
下のグラフの通り、伸びている売上高に対して利益は全然あがっていません。
顧客へのきめ細かいサービスがあだとなり、なかなか利益があがっていないようです。


利益は計上できていませんが、営業キャッシュフローはキチンとプラスです。
営業キャッシュフローがプラスということは、1年間にキャッシュ(現金)を生み出しているということです。
利益が計上できていないからといって、経営が上手くいっていないということではありません。
セールスフォース 売上高と営業キャッシュフロー

セールス・フォースがCRM(顧客管理サービス)を提供する以前、顧客管理のシステムは各企業がそれぞれにIT企業に発注していました。
各企業がそれぞれに発注するため、ひとつずつのシステムのコストが非常に高かったです。
しかし、セールス・フォースがクラウド上でCRMを提供したことで事態は一変します。
企業はクラウド上で簡単に、最新のCRM(顧客管理システム)を使うことができるようになりました。
特に高いコストをかけてシステムを導入できなかった中小企業にとって、セールス・フォースのシステムは大きな助けになりました。

セールス・フォースの中核サービスは、「セールスクラウド」です。
セールスクラウドは、営業活動を効率化してくれるツールです。
このサービスのおかげで、顧客の経営状況や競合他社などの顧客情報を瞬時に確認することができます。

直近の決算

2021年08月25日(水)の引け後、セールスフォース・ドットコムが2022年第2四半期の決算を発表しました。

売上高
…63億40百万ドル(前年同期比23.1%増)
純利益
…5億35百万ドル(前年同期比79.6%減)
EPS
…1.48ドル

市場予想では、売上高62億40百万ドル EPS 0.92ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外で+1.9%程度で推移しています。
セールスフォース 米国株 決算 四半期

直近の株価

直近1年間の株価はこちらです(2021年10月22日終値)。
セールスフォース:+16.8%
S&P500指数:+31.3%
セールスフォース 米国株 株価チャート 1年間

直近5年間の株価はこちらです(2021年10月22日終値)。
セールスフォース:+295.4%
S&P500指数:+112.5%
セールスフォース 米国株 株価チャート 5年間

事業別の売上高

事業別売上高はこちらです(2020年1月期)。

定額課金・サポート
(Subscription and support)
…160億43百万ドル(前年同期比29.2%増)
プロフェッショナルサービスなど
(Professional services and other)
…10億55百万ドル(前年同期比21.4%増)

サービス別の売上高

サービス別の売上高はこちらです(2020年1月期)。

セールスクラウド
(Sales Cloud)
…45億98百万ドル(前年同期比13.8%増)
サービスクラウド
(Service Cloud)
…44億66百万ドル(前年同期比23.3%増)
セールスフォースプラットフォームなど
(Salesforce Platform and Other)
…44億73百万ドル(前年同期比56.7%増)
マーケティング/コマースクラウド
(Marketing and Commerce Cloud)
…25億6百万ドル(前年同期比32.0%増)

地域別の売上高

地域別の売上高はこちらです(2020年1月期)。

アメリカ地域
(Americas)
…120億51百万ドル(前年同期比27.6%増)
欧州
(Europe)
…34億30百万ドル(前年同期比34.4%増)
アジア太平洋
(Asia Pacific)
…16億17百万ドル(前年同期比25.9%増)

決算

直近のセールス・フォース(Salesforce)の決算はこちらです(2020年1月期)。

売上高
…170億98百万ドル(前年同期比28.7%増)
純利益
…1億26百万ドル(前年同期比88.6%減)
営業利益率
…2.7%
EPS
…0.15ドル
BPS
…37.27ドル
営業キャッシュフロー
…43億31百万ドル
フリーキャッシュフロー
…36億88百万ドル

売上高・純利益

セールス・フォース(Salesforce)の業績はこちらです。
売上高は右肩上がりですが、一貫して利益は低水準ですね。
セールス・フォース 決算 売上高 純利益

営業利益率

セールス・フォース(Salesforce)の営業利益率は、2.7%です(2020年1月期)。
営業利益率は、非常に低いですね。
セールス・フォース 米国株 営業利益率 決算

EPS(1株あたりの利益)

セールス・フォース(Salesforce)のEPS(1株あたりの利益)はこちらです。
セールス・フォース 米国株 EPS

BPS(1株あたりの純資産)

セールス・フォース(Salesforce)のBPS(1株あたりの純資産)はこちらです。
セールス・フォース 米国株 BPS

営業キャッシュフロー・フリーキャッシュフロー

セールス・フォース(Salesforce)のキャッシュフローはこちらです。
(青色:営業CF/赤色:フリーCF)
セールス・フォース 米国株 営業キャッシュフロー フリーキャッシュフロー

配当

セールス・フォース(Salesforce)は、配当を出していません。

配当性向

セールス・フォース(Salesforce)は、配当を出していません。

今回のまとめ

今回の記事のポイントは、こちらです。

セールス・フォースは、世界最大のCRM(顧客管理)アプリを提供
低コストで、高パフォーマンスのシステムを提供している
CRM分野では、他社に圧倒的な差をつけている
”アインシュタイン”というAI(人口知能)が組み込まれている
システムは、高いセキュリティ基準をクリアしている
低い利益率が経営上の課題

セールス・フォースは、CRM(顧客管理システム)で世界トップシェアの企業です。
下の図の通り、セールス・フォースは順調にシェアを伸ばしています。
他の企業は、自社のシェアを守ることで精一杯の状況のようですね。
まだまだセールス・フォースの業績は、伸びる余地があると思います。
セールスフォース シェア

過去の決算

2022年第1四半期の決算

2021年05月27日(木)の引け後、セールスフォース・ドットコムが2022年第1四半期の決算を発表しました。

売上高
…59億63百万ドル(前年同期比22.6%増)
純利益
…4億69百万ドル(前年同期比4.7倍)
EPS
…1.21ドル

市場予想では、売上高58億90百万ドル EPS 0.88ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外で+4.5%程度で推移しています。
セールスフォース 米国株 決算 四半期

2021年第3四半期の決算

2020年12月01日(火)の引け後、セールスフォース・ドットコムが2021年第3四半期の決算を発表しました。

売上高
…54億19百万ドル(前年同期比20.1%増)
純利益
…10億81百万ドル(前年同期は1億9百万ドルの赤字)
EPS
…1.74ドル

市場予想では、売上高52億50百万ドル EPS 0.75ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外でマイナス4.0%で推移しています。
セールスフォース 米国株 決算 四半期

2021年第2四半期の決算

2020年8月25日(火)の引け後、セールスフォース・ドットコムが2021年第2四半期の決算を発表しました。

売上高
…51億51百万ドル(前年同期比28.9%増)
純利益
…26億25百万ドル(前年同期比28.8倍)
EPS
…1.44ドル

市場予想では、売上高49億ドル EPS 0.67ドルだったので、予想を上回る内容でした。
内容がかなり良い増収増益の決算ですね。
決算を受けて、株価は時間外で+14%程度で推移しています。
スプランク 米国株 決算 四半期

2020年第4四半期の決算

2020年2月25日(火)の引け後、セールスフォース・ドットコムが2020年第4四半期の決算を発表しました。

売上高
…48億51百万ドル(前年同期比34.6%増)
純損失
…2億48百万ドルの赤字(前年同期は3億62百万ドル)
EPS
…0.66ドル

市場予想では、売上高47億50百万ドル EPS 0.55ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外で -2%程度で推移しています。
セールスフォース 米国株 決算 業績

2020年第3四半期の決算

2019年12月3日(火)の引け後、セールスフォース・ドットコムが2020年第3四半期の決算を発表しました。

売上高
…45億13百万ドル(前年同期比33.0%増)
純損失
…1億9百万ドルの赤字(前年同期は1億5百万ドルの黒字)
EPS
…0.75ドル

市場予想では、売上高44億50百万ドル EPS 0.66ドルだったので、予想を上回る内容でした。
次回の決算の見通しが弱かったため、失望される内容となりました。
決算を受けて、株価は時間外で-1.1%程度で推移しています。
セールスフォース 米国株 決算

2020年第2四半期の決算

2019年8月22日(木)の引け後、セールスフォース・ドットコムが2020年第2四半期の決算を発表しました。

売上高
…39億97百万ドル(前年同期比21.8%増)
純利益
…91百万ドル(前年同期比69.9%減)
EPS
…0.66ドル

市場予想は、売上高39億50百万ドル EPS 0.47ドルだったので、予想を上回る内容でした。
通期の売上高見通しを引き上げたため、好感されています。
決算を受けて、株価は時間外で+6.3%程度で推移しています。
セールスフォース 米国株 決算

2020年第1四半期の決算

2019年6月4日(火)の引け後、セールスフォース・ドットコムが2020年第1四半期の決算を発表しました。

売上高
…37億37百万ドル(前年同期比24.3%増)
純利益
…3億92百万ドル(前年同期比14.0%増)
EPS
…0.93ドル

市場予想は、売上高36億80百万ドル EPS 0.61ドルだったので、市場予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外で+2.8%程度で推移しています。
セールスフォース 米国株 決算

2019年第4四半期の決算

2019年3月4日(月)の引け後、セールスフォースが2019年第4四半期の決算を発表しました。

売上高
…36億3百万ドル(前年同期比25.8%増)
純利益
…3億62百万ドル(前年同期比75.7%増)
EPS
…0.70ドル

セールスフォース 決算

第3四半期の決算

セールスフォースは引け後、第3四半期の決算を発表しました。

売上高
…33億9,200万ドル(前年同期比25.6%増)
純利益
…1億500万ドル(前年同期比1.9%減)
EPS
…0.61ドル

市場予想は 売上高33億70百万ドル EPS 0.5ドルだったので、予想を上回る内容でした。
コストが増加したので減益の決算でしたが、クラウドが好調だったのでEPSが伸びました。
好調な決算を受けて、株価は時間外で+7.0%程度で推移しています。
セールスフォース 決算

第2四半期の決算

セールスフォース(CRM)は、引け後に第2四半期の決算を発表しました。

売上高
…32億8,100万ドル(前年同期比27.3%増)
純利益
…2億9,900万ドル(前年同期比6.5倍)
EPS
…0.71ドル

市場予想は売上高32億30百万ドル EPS 0.47ドルだったので、市場予想を上回る内容でした。
しかし、第3四半期(次の決算)のEPS見通しが0.49~0.50ドル(市場予想0.54ドル)と発表したため、株価は時間外で-3%程度の推移をしています。
セールスフォース(Salesforce) 決算

2019年第1四半期の決算

セールスフォース(CRM)が第1四半期の決算を発表しました。

売上高
…30億600万ドル(前期比25.4%増)
純利益
…3億4,400万ドル(前期比344倍)
EPS
…0.74ドル

市場予想は、売上高29億40百万ドル EPS 0.46ドルだったので、予想を上回る好調な決算でした。
好調な決算を受けて、アフターマーケットでは+4.4%程度で推移しています。
セールスフォース(salesforce) 決算セールスフォース(salesforce) 決算

備考

関連資料

セールス・フォース:『公式HP』
セールス・フォース:『Annual Report』

注意事項

・当サイトに掲載されている事項は、投資に関する情報の提供を目的に作成したものであり、特定の金融商品の勧誘を目的としたものではありません
・当サイトは特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではありません
・最終的な投資決定はご自身の判断でなさるようにお願いします
・当サイトでは、米国株についての情報を提供しています。