米国株

ムーディーズ(MCO)の株価・見通し・決算情報

ムーディーズ(MCO)とは

ムーディーズ(Moody's)
ムーディーズ(Moody’s)は、世界市場で約4割のシェアを有する世界第2位の格付会社です。
S&Pとフィッチとともに並ぶ世界の3大格付会社の1つです。
格付け会社とは、企業からお金をもらって会社を調査して債券や金融商品に信用格付けをおこなう会社のことです。

格付ビジネスは、完璧な寡占業界です。
世界1位のスタンダード&プアーズ(S&P)と2位のムーディーズと3位のフィッチを合わせた3社で世界シェアの9割以上を占めています。
参入障壁が高いので、なかなか新規参入する企業はあらわれません。
そのため、格付けビジネスは営業利益率の高いビジネスとして有名です。

世界的には、格付ビジネスの公平性を問題視する声もあります。
例えばムーディーズがトヨタを格付けする場合を考えてみましょう。
格付けされる側(トヨタ)が格付けする側(ムーディーズ)に報酬(手数料)を支払うことになります。
格付けする側(ムーディーズ)にとっては、稼がせてくれる相手(トヨタ)に厳しい格付は付けにくいですね。
そのため、格付けする側(ムーディーズ)が格付けされる側(トヨタ)側に手心を加える可能性があります。

特に格付けビジネスが問題視されたのが2008年の金融危機時です。
ムーディーズは、金融危機が起こる直前にサブプライムローンが組み込まれている住宅ローンの格付けをAaa格としていました。
米国議会は「金融危機の一端は格付会社が担った」とムーディーズ等の格付会社を批判しました。
この金融危機の際には、世間から猛烈な袋叩きに合いました。
その後、ムーディーズは2017年1月に米司法省とお金を支払うことで和解に至っています。

直近の決算

昨晩の寄付き前、ムーディーズが第3四半期の決算を発表しました。
・売上高 10億8,080万ドル(前年同期比1.7%増)
・純利益 3億1,020万ドル(前年同期比2.2%減)
・EPS 1.69ドル
…でした。
市場予想は、売上高 11億20百万ドル EPS 1.78ドルだったので、予想を下回る内容でした。
決算を受けて、株価は-8.67%と急落しています。
Moody's 決算

直近の株価(2018/10/07 更新)

直近6カ月間のムーディーズ株の推移です。
Moody's 株価チャート
(直近6カ月間のムーディーズの株価チャート)

直近6カ月間のパフォーマンスをS&P500と比較しました。
ムーディーズ株価:+1.2%、S&P500:+11.0%
株価の比較チャート
(直近6カ月間の株価チャート)
※青色:Moody’s、赤色:S&P500

事業

事業内容は「Moody’s Investors Service(MIS)」、「Moody’s Analytics(MA)」で構成されています。
投資家向け資料が公式HPに載っていましたので、ご紹介します。
ムーディーズ(Moody's) 事業

セグメント別の売上高構成比はこちらです。

ムーディーズ(Moody's) 

Moody’s Investors Service(MIS)

ムーディーズ・インベスターズ・サービス事業(MIS)は、売上高の65%を占めているメイン事業です。
MISでは、国債や金融機関、企業などを格付して、格付手数料収入を得ています。
格付け事業は定期的におこなわれるため、安定した事業展開をしています。
ムーディーズの格付は金融市場でかなり重視されるので、社会的に責任重大な事業でもあります。

ムーディーズ(Moody's)

Moody’s Analytics(MA)

ムーディーズ・アナリティクス(MA)は、売上高の35%を占めている事業です。
MAでは、企業の信用分析や信用リスクを測定するソフトウェアなどを提供しています。
2017年8月に、オランダの「ビューロ・ヴァン・ダイク社」を買収したことで、投資分析に磨きをかけています。

ムーディーズ(Moody's)

地域別の売上高

地域別の売上高構成比はこちらです。
ムーディーズ(Moody's)

ムーディーズ(Moody's) 決算

過去の決算

2018年第1四半期の決算(2018/04/28 更新)

ムーディーズが第1四半期の決算を発表しました。
売上高11億2,670万ドル(市場予想110億ドル)、純利益3億7,290万ドル、EPS 2.02ドル(市場予想1.8ドル)でした。
内容をみると、売上高もEPSも市場予想を上回る内容です。
ムーディーズ(Moody's) 決算

決算

格付けビジネスは、非常に利益率の高いビジネスです。
参入障壁が高いので、引き続き今のような状況で事業展開できると思います。
2016年度の営業利益が非常に悪くなっているのは、サブプライム証券の格付けをムーディーズが不当に高く設定していた問題で約8億6400万ドルを支払ったためです。
S&Pも15億ドルを支払うことで米当局と和解しています。

ムーディーズ(Moody's) 決算

市場


格付け市場は、ムーディーズとスタンダード&プアーズ(S&P)とフィッチレーティングス(Fitch)の3社でほぼ寡占状態です。
格付け市場は今までの投資情報や会社情報の蓄積が必要になるので、なかなか簡単に参入することができません。

大手3社のシェア動向を調べてみましたが、正確なデータは見つかりませんでした。
ただ、おそらくは大手3社で世界の格付け市場を牛耳っていると思います。

一応日本にも、日本格付研究所(JCR)や格付投資情報センター(R&I)などのしっかりした会社はあります。
しかし、世界的な格付機関というとどうしても大手3社(ムーディーズ、S&P、フィッチ)になりますね。

格付け会社って信用していいの?

私は株についてはアナリストをまったく信頼していません。
しかし、債券についてはいちいち調べるのも面倒なので、格付に頼ることが多いです。

金融危機の際に、ムーディーズやS&P等の格付会社がサブプライムローンに対して甘い格付を連発したことが問題になりました。
ムーディーズは、金融危機が起こる直前にサブプライムローンが組み込まれている住宅ローンの格付けをAaa格(最高格)としていました。

2011年アメリカの金融危機調査委員会(FCIC)は、ムーディーズやS&Pなどの格付け会社が存在していなければ金融危機は起きていなかったと結論付けています。
格付け会社がサブプライム債を格付けする際に、自社の営業を優先させて甘く格付けした可能性はかなり高いですね。
そして、これからも同じことは何度も起きると思います。

ただ、格付け会社を正しく機能させる新しい方法は、思いつかないですね。
わたしは、ムーディーズやS&Pのような格付けを「絶対的なものと見ないで、参考程度」くらいのイメージで見ています。

格付

ムーディーズ格付の定義

格付 格付内容
Aaa 信用力が最も高いと判断され、信用リスクが最低水準にある債務に対する格付。
Aa 信用力が高いと判断され、信用リスクが極めて低い債務に対する格付。
A 中級の上位と判断され、信用リスクが低い債務に対する格付。
Baa 中級と判断され、信用リスクが中程度であるがゆえ、一定の投機的な要素を含みうる債務に対する格付。
Ba 投機的と判断され、相当の信用リスクがある債務に対する格付。
B 投機的とみなされ、信用リスクが高いと判断される債務に対する格付。
Caa 投機的で安全性が低いとみなされ、信用リスクが極めて高い債務に対する格付。
Ca 非常に投機的であり、デフォルトに陥っているか、あるいはそれに近い状態にあるが、一定の元利の回収が見込める債務に対する格付。
C 最も格付が低く、通常、デフォルトに陥っており、元利の回収の見込みも極めて薄い債務に対する格付。

格付機関のちがい

格付会社によって、格付記号の定義はちがいます、わかりにくのでまとめてみました。
分かりにくいし呼びにくいので、世界的に統一してほしいですね。
ムーディーズで「Aaa~Baa3」までの格付は、一般的に「投資適格」とされています。
S&Pで「AAA~BBB⁻」までの格付は、一般的に「投資適格」とされています。

S&P ムーディーズ Fitch R&I 日本格付研究所
AAA Aaa AAA AAA AAA
AA⁺ Aa1 AA⁺ AA⁺ AA⁺
AA Aa2 AA AA AA
AA⁻ Aa3 AA⁻ AA⁻ AA⁻
A⁺ A1 A⁺ A⁺ A⁺
A A2 A A A
A⁻ A3 A⁻ A⁻ A⁻
BBB⁺ Baa1 BBB⁺ BBB⁺ BBB⁺
BBB Baa2 BBB BBB BBB
BBB⁻ Baa3 BBB⁻ BBB⁻ BBB⁻
BB⁺ Ba1 BB⁺ BB⁺ BB⁺
BB Ba2 BB BB BB
BB⁻ Ba3 BB⁻ BB⁻ BB⁻
B⁺ B1 B⁺ B⁺ B⁺
 B B2 B B B
B⁻ B3 B⁻ B⁻ B⁻
CCC⁺ Caa1 CCC⁺ CCC⁺ CCC
CCC Caa2 CCC CCC CC
CCC⁻ Caa3 CCC⁻ CCC⁻ C
CC Ca CC CC D
C C C C
D DDD D
DD
D

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