目次
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)は、世界最大のヘルスケア企業です。
日本では、ばんそうこうの代名詞にもなっている『バンドエイド』やオーラルケアの『リステリン』、コンタクトレンズの『アキュビー』などの製品で有名です。
ジョンソン・エンド・ジョンソンには”BtoC ビジネス”のイメージが強いですが、主力事業は”BtoB ビジネス”です。
事業別売上高をみると、バンドエイドなどの消費者向け製品は、わずか16.9%しか占めていません(2019年12月期)。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、1886年にジョンソン3兄弟によって創業された企業です。
手術をする際、医師や看護師が減菌処理された縫合糸や包帯を使うべきという考えにもとづいて様々な製品を生み出してきました(当時としては革新的なアイデア)。
『バンドエイド』や『リステリン』、『アキュビュー』などが有名です。
アキュビュー
…使い捨てコンタクトレンズ
リステリン
…薬用効果が認められた医薬部外品のマウスウォッシュ
バンドエイド
…ばんそうこう
ジョンソンベビー
…赤ちゃん用のスキンケア
ONE TOUCH
…糖尿病の血糖値測定器
リスパダール
…統合失調症の治療薬
コンサータ
…ADHDの治療薬
医薬品事業で(Pharmaceutical)では、“中枢神経系”と“真菌症”、“鎮痛・麻酔”、“ガン”の4つの領域にフォーカスして事業を展開しています。
医療機器事業(Medical Devices)では、“外科手術”や“戦場・消毒・減菌・感染予防”、“心臓疾患”、“整形・脳神経外科”、“糖尿病”、“コンタクトレンズ”の領域があります。
増配企業
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、57年連続で増配している企業として有名です。
※57年間、1度も配当金を減配することなく配当をおこなっている
57年間連続で増配を可能にしているのは、安定した経営です。
ヘルスケア分野で圧倒的なブランドを確立しているからこそ連続増配が可能となっています。
ベビーパウダー訴訟
米ジョンソン・エンド・ジョンソン、ベビーパウダーのがんリスク訴訟で敗訴
――ベビーパウダーの原料タルクに含まれるアスベストが原因で中皮腫を発症したと男性が訴えていたhttps://t.co/Z1XqYAvvZK#ベビーパウダー #がん #中皮腫 #癌 pic.twitter.com/ZTL1NZT7KF— ニューズウィーク日本版 (@Newsweek_JAPAN) April 9, 2018
ジョンソン・エンド・ジョンソンはヘルスケア企業なので、さまざまな経営上のリスクがあります。
現在もっとも大きなリスクになっているのが、ベビーパウダー裁判です。
2017年頃から、ジョンソン・エンド・ジョンソンを相手取ったベビーパウダーの裁判が相次いでおこなわれています。
原告は「ジョンソン・エンド・ジョンソンでつかわれているベビーパウダーに発ガン性物質が含まれており、そのせいでガンになった」と主張しています。
BBCニュース – ジョンソン・エンド・ジョンソン、北米でベビーパウダー販売中止 https://t.co/076dPyLDps
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) May 20, 2020
米国の裁判では、”懲罰的損害賠償”が広く認められています。
懲罰的損害賠償とは、原告に賠償金を支払う目的ではなく、被告に罰をあたえる目的で支払わせる賠償金のことです。
訴訟の行方がどうなるかわかりませんが、あまり米国の賠償金をなめないほうが良さそうです。
直近の決算
2021年10月19日(火)の寄付き前、ジョンソン・エンド・ジョンソンが2022年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…233億38百万ドル(前年同期比10.7%増)
純利益
…36億67百万ドル(前年同期比3.2%増)
EPS
…2.60ドル
市場予想では、売上高237億20百万ドル EPS 2.35ドルだったので、まちまちでした。
決算を受けて、株価は+2.34%で引けました。
直近の株価
直近1年間の株価はこちらです(2021年10月22日終値)。
ジョンソン・エンド・ジョンソン株価:+12.7%
S&P500指数:+31.3%
直近5年間の株価はこちらです(2021年10月22日終値)。
ジョンソン・エンド・ジョンソン株価:+44.3%
S&P500指数:+112.5%
事業別の売上高
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の事業別売上高はこちらです(2019年12月期)。
一般消費者向け製品
(Consumer)
…138億98百万ドル(前年同期比0.3%増)
医薬品事業
(Pharmaceutical)
…421億98百万ドル(前年同期比3.6%増)
医療機器事業
(Medical Devices)
…259億63百万ドル(前年同期比3.8%減)
地域別の売上高
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の地域別売上高はこちらです(2019年12月期)。
米国
(U.S.)
…420億97百万ドル(前年同期比0.5%増)
米国以外
(International)
…399億62百万ドル(前年同期比0.7%増)
地域別の売上高(詳細)
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の地域別売上高はこちらです(2019年12月期)。
米国
(United States)
…420億97百万ドル(前年同期比0.5%増)
欧州
(Europe)
…184億66百万ドル(前年同期比1.5%減)
米国を除く西半球
(Western Hemisphere excluding U.S.)
…59億41百万ドル(前年同期比2.8%減)
アジア太平洋・アフリカ
(Asia-Pacific, Africa)
…155億55百万ドル(前年同期比4.9%増)
決算
直近のジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の決算はこちらです(2019年12月期)。
売上高
…820億59百万ドル(前年同期比0.6%増)
純利益
…151億19百万ドル(前年同期比1.2%減)
営業利益率
…25.6%
EPS
…5.63ドル
BPS
…22.11ドル
営業キャッシュフロー
…234億16百万ドル
フリーキャッシュフロー
…199億18百万ドル
売上高・純利益
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の業績はこちらです。
(青色:売上高/純利益:赤色)
営業利益率
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の営業利益率は、25.6%です(2019年12月期)。
EPS
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)のEPS(1株あたりの利益)はこちらです。
BPS(1株あたりの純資産)
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)のBPS(1株あたりの純資産)はこちらです。
営業キャッシュフロー・フリーキャッシュフロー
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)のキャッシュフローはこちらです。
(青色:営業CF/赤色:フリーCF)
1株あたりの配当
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の1株あたりの配当はこちらです。
配当性向
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の配当性向はこちらです。
今回のまとめ
・JNJのメイン事業は、医薬品
・安定した業績を毎年計上している
・57年もの期間で、連続増配を達成
・ベビーパウダー訴訟の行方に注目
ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)は、世界最大のヘルスケア企業です。
医薬品を中心に事業展開しており、毎年安定した業績を計上しています。
過去の決算
2021年第1四半期の決算
2021年04月20日(火)の寄付き前、ジョンソン・エンド・ジョンソンが2021年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…223億21百万ドル(前年同期比7.9%増)
純利益
…61億97百万ドル(前年同期比6.9%増)
EPS
…2.59ドル
市場予想では、売上高219億80百万ドル EPS 2.34ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は+2.33%で引けました。
2020年第4四半期の決算
2021年01月26日(火)の寄付き前、ジョンソン・エンド・ジョンソンが2020年第4四半期の決算を発表しました。
売上高
…224億75百万ドル(前年同期比8.3%増)
純利益
…17億38百万ドル(前年同期比56.7%減)
EPS
…1.86ドル
市場予想では、売上高216億70百万ドル EPS 1.82ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は+2.71%で引けました。
2020年第3四半期の決算
2020年10月13日(火)の寄付き前、ジョンソン・エンド・ジョンソンが2020年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…210億82百万ドル(前年同期比1.7%増)
純利益
…35億54百万ドル(前年同期比2.0倍)
EPS
…2.20ドル
市場予想では、売上高202億ドル EPS 1.98ドルだったので、予想を上回る内容でした。
コロナウイルスの治験を中断を発表したことが嫌気されています。
決算を受けて、株価はマイナス2.29%で引けました。
2020年第2四半期の決算
2020年7月16日(水)の寄付き前、ジョンソン・エンド・ジョンソンが2020年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…183億36百万ドル(前年同期比10.8%減)
純利益
…36億26百万ドル(前年同期比35.3%減)
EPS
…1.67ドル
市場予想では、売上高175億ドル EPS 1.48ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は+0.67%で引けました。
2020年第1四半期の決算
4月14日(火)の寄付き前、ジョンソン・エンド・ジョンソンが2020年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…206億91百万ドル(前年同期比3.3%増)
純利益
…57億96百万ドル(前年同期比54.6%増)
EPS
…2.30ドル
市場予想では、売上高194億80百万ドル EPS 1.99ドルだったので、予想を上回る内容でした。
コロナウイルスの影響で、市販薬の販売が伸びています。
増収増益の決算内容でしたが、コロナの影響もあり、20年通期の予想を引き下げています。
決算を受けて、株価は+4.48%で引けました。
2019年第4四半期の決算
2020年1月22日(水)の寄付き前、ジョンソン・エンド・ジョンソンが2019年第4四半期の決算を発表しました。
売上高
…207億47百万ドル(前年同期比1.7%増)
純利益
…40億10百万ドル(前年同期比31.8%増)
EPS
…1.88ドル
市場予想では、売上高208億ドル EPS 1.87ドルだったので、まちまちでした。
前年同期に計上していた訴訟関連費用がなくなったので、大きな増益となっています。
決算を受けて、株価は-0.68%で引けました。
2019年第3四半期の決算
2019年10月15日(火)の寄付き前、ジョンソン・エンド・ジョンソンは2019年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…207億29百万ドル(前年同期比1.9%増)
純利益
…48億33百万ドル(前年同期比22.9%増)
EPS
…2.12ドル
市場予想は、売上高200億70百万ドル EPS 2.01ドルだったので、予想を上回る内容でした。
今年2回目の利益予想の上方修正が好感されています。
決算を受けて、株価は+1.62%で引けました。
2019年第2四半期の決算
2019年7月16日(火)の寄付き前、ジョンソン・エンド・ジョンソンは2019年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…205億62百万ドル(前年同期比1.3%減)
純利益
…56億7百万ドル(前年同期比41.8%増)
EPS
…2.58ドル
純利益が大きく伸びているのは、医療器具の事業を売却したためです。
医療用麻薬オピオイドやベビーパウダーの安全性を巡る裁判などのネガティブ情報に注目が集まっています。
決算を受けて、株価は-1.64%で引けました。
2019年第1四半期の決算
2019年4月16日(火)の寄付き前、ジョンソン・エンド・ジョンソンが2019年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…200億21百万ドル(前年同期比0.1%増)
純利益
…37億49百万ドル(前年同期比14.2%減)
EPS
…2.10ドル
市場予想は、売上高196億10百万ドル EPS 2.04ドルだったので、予想を上回る内容でした。
ベビーパウダーを巡る訴訟費用などを4億ドル計上したことが重荷でしたが、医薬品事業は好調でした。
決算を受けて、株価は+1.1%で引けました。
備考
関連資料
ジョンソン・エンド・ジョンソン:『公式HP』
ジョンソン・エンド・ジョンソン:『Annual Report』
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