目次
ブラックロック(BlackRock)
ブラックロック(BlackRock)は、資産運用やアドバイザリー業務を提供している世界最大の企業です。
運用資産残高はグループ全体で総額6.2兆ドルになります(2017年通期)。
世界で運用されている資産の総額は70兆~80兆ドルともいわれているので、世界の資産の7%程度を運用していることになります。
運用業界は、「ブラックロック」や「バンガード」、「ステート・ストリート」の3社だけの寡占状態なので利益率が高いですね。
これからの運用業界のプラットフォーマーになっていくと考えています。
ブラックロックが運用している資産は、全部で6兆2,881億95百万ドルにもなります(2017年通期)。
運用資産の大きさは、運用会社の力をはかるパロメーターです。
内訳はこちらです。
株式
…3兆3,716億41百万ドル
債券
…1兆8,55465百万ドル
マルチアセット億
…4,802億78百万ドル
オルタナティブ
…1,293億47百万ドル
キャッシュなど
…4,514億64百万ドル
2017年12月、ブルームバーグは”ブラックロックと番ガードの運用資産の総額が、10年以内に20兆ドルに達する見通し”と報道しました。
現在の世界全体の運用資産の総額が70兆ドル~80兆ドルといわれています。
運用業界の寡占化が、どんどんすすんでいきそうですね。
過去5年間の年間平均増加率に基づいて予測値を算出しています。
ブラックロックは、もともと投資ファンド”ブラックストーン“の債券部門でしたが、1995年に分離・独立しました。
2005年にメットライフからステートストリート・リサーチ・マネジメントを買収して、2006年にメリルリンチ・インベスト・マネジャーズを買収して、2009年にバークレイズの資産運用部門のバークレイズ・グローバル・インベスターズを買収しました。
買収を繰り返しながら成長して、世界最大の資産運用会社になりました。
ブラックロックの主力商品のひとつが、”iShares”シリーズです。
iSharesは、世界最大のシェアをもっているETFで、株式や不動産、債券・コモディティなどの100種類以上のラインナップがあります。
さらに地域別やセクター別でも商品があり、世界各国のインデックスをほぼ網羅しています。
手数料がほぼゼロという低コストなのも人気の理由です。
ブラックロックは、ただの”運用会社”から”運用業界のプラットフォーマー”になろうとしています。
上の動画は、ブラックロックが提供している”Aladdin(アラディン)“というシステムです。
アラディンは金融機関や機関投資家に対して、資産運用についてのニュースやポートフォリオ分析、注文、コンプライアンスチェックなどの最新情報を提供しているサービスです。
大手ならともかく中小の金融機関や機関投資家にとっては、複雑な金融ルールの情報を常に最新のものにするのには結構お金がかかって大変です。
ブラックロックの最新プラットフォームを使うことができるのなら、利用する企業は多いかもしれません。
現時点では、約2万以上の機関投資家や金融機関が「アラディン」を利用しています。
「アラディン」のようなシステムが、ブラックロックの収益の柱に育っていくかもしれません。
ドイチェやシュローダーなどのライバルも「Aladdin アラディン」を導入しており、他の金融機関に普及していく可能性が高いと考えています。
直近の決算
2021年10月13日(水)の寄付き前、ブラックロックが2021年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…50億50百万ドル(前年同期比15.6%増)
純利益
…16億81百万ドル(前年同期比23.2%増)
EPS
…10.95ドル
市場予想では、売上高49億ドル EPS 9.35ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は+3.78%で引けました。
直近の株価
直近1年間の株価はこちらです(2021年10月22日終値)。
ブラックロック株価:+43.6%
S&P500指数:+31.3%
直近5年間の株価はこちらです(2021年10月22日終値)。
ブラックロック株価:+164.8%
S&P500指数:+112.5%
事業別の売上高
事業別の売上高はこちらです(2017年通期)。
トータルベース・フィー
…108億93百万ドル
トータルパフォーマンス・フィー
…5億94百万ドル
テクノロジーとリスクマネジメント
…6億77百万ドル
ディストリビューション・フィー
…24百万ドル
アドバイザリーとその他
…3億3百万ドル
決算
今回のまとめ
今回の記事のポイントは、こちらです。
・ブラックロックは、資産運用などを手がけている世界最大の運用会社
・運用業界は寡占市場なので、大手3社の利益率は高い
・アラディンは、今後の収益の柱に育つかも
・iSharesシリーズは、今後も販売を伸ばしそう
ブラックロック(BlackRock)は、資産運用やアドバイザリー業務を提供している世界最大の運用会社です。
運用業界は、ブラックロックとバンガード、ステート・ストリートの3社だけの寡占市場です。
そのため、ブラックロックは高い利益率を計上しています。
ブラックロックは、これからの運用業界のプラットフォーマーになっていく可能性があります。
関連資料
ブラックロック:『公式HP』
ブラックロック:『Annual Report』
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過去の決算
2021年第2四半期の決算
2021年07月14日(水)の寄り付き前、ブラックロックが2021年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…48億20百万ドル(前年同期比32.1%増)
純利益
…13億78百万ドル(前年同期比13.5%増)
EPS
…10.03ドル
市場予想では、売上高46億10百万ドル EPS 9.36ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は -3.06%で引けました。
2021年第1四半期の決算
2021年04月15日(木)の寄付き前、ブラックロックが2021年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…43億98百万ドル(前年同期比18.5%増)
純利益
…11億99百万ドル(前年同期比48.8%増)
EPS
…7.77ドル
市場予想では、売上高43億ドル EPS 7.64ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は+2.09%で引けました。
2020年第4四半期の決算
2021年01月14日(木)の寄付き前、ブラックロックが2020年第4四半期の決算を発表しました。
売上高
…44億78百万ドル(前年同期比12.6%増)
純利益
…15億48百万ドル(前年同期比19.0%増)
EPS
…10.18ドル
2020年第3四半期の決算
2020年10月13日(火)の寄付き前、ブラックロックが2020年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…43億69百万ドル(前年同期比18.3%増)
純利益
…13億64百万ドル(前年同期比21.9%増)
EPS
…9.22ドル
市場予想では、売上高39億30百万ドル EPS 7.77ドルだったので、予想を上回る内容でした。
ブラックロックの運用資産(7-9月)は、過去最高の7兆8,100億ドルに増加しています。
決算を受けて、株価は+3.91%で引けました。
2020年第2四半期の決算
2020年7月17日(金)の寄付き前、ブラックロックが2020年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…36億48百万ドル(前年同期比3.5%増)
純利益
…12億14百万ドル(前年同期比21.0%増)
EPS
…7.85ドル
2020年第1四半期の決算
2020年4月16日(木)の寄付き前、ブラックロックが2020年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…37億10百万ドル(前年同期比10.9%増)
純利益
…8億6百万ドル(前年同期比23.5%減)
EPS
…6.60ドル
運用資産総額は6.4兆ドルとなり、2019年3月末と比べると1%減少しました。
コロナウイルスの影響で、運用資産が大きく減少しています。
2019年第4四半期の決算
2020年1月15日(水)の引け後、ブラックロックが2019年第4四半期の決算を発表しました。
売上高
…39億77百万ドル(前年同期比15.8%増)
純利益
…13億1百万ドル(前年同期比40.3%増)
EPS
…8.34ドル
市場予想では、売上高38億30百万ドル EPS 7.66ドルだったので、予想を上回る内容でした。
2019年第3四半期の決算
2019年10月15日(火)の寄付き前、ブラックロックが2019年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…36億92百万ドル(前年同期比3.2%増)
純利益
…11億19百万ドル(前年同期比8.0%減)
EPS
…7.15ドル
市場予想は、売上高37億ドル EPS 6.96ドルだったので、まちまちでした。
新規資金が”iシェアーズ”のような低い手数料のインデックス商品に流れたため、減益の決算となりました。
新たな資金流入は842億50百万ドルで、運用資産額は6兆96百万ドルとなりました。
決算を受けて、株価は+2.36%で引けました。
2019年第2四半期の決算
2019年7月19日(金)の寄付き前、ブラックロックが2019年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…35億24百万ドル(前年同期比2.2%減)
純利益
…10億3百万ドル(前年同期比6.5%減)
EPS
…6.41ドル
2019年第1四半期の決算
2019年4月16日(火)の寄付き前、ブラックロックが2019年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…33億46百万ドル(前年同期比6.6%減)
純利益
…10億53百万ドル(前年同期比3.3%減)
EPS
…6.61ドル
市場予想は、売上高33億40百万ドル EPS 6.13ドルだったので、予想を上回る内容でした。
予想を上回る内容だったので、株価は+3.25%で引けました。
2018年第4四半期の決算
2019年1月16日(水)、ブラックロックが2018年第4四半期の決算を発表しました。
・売上高
…34億34百万ドル(前年同期比8.8%減)
・純利益
…9億27百万ドル(前年同期比59.6%減)
・EPS
…6.08ドル
市場予想は 売上高35億70百万ドル EPS 6.48ドルだったので、予想を下回る内容でした。
2018年通期の純資金流入額は1,240億ドルでした。
ETF“iシェアーズ”への資金流入は第4四半期中に810億ドルとなり、過去最高の増加となりました。
決算を受けて、株価は+3.08%と大きく上昇しました。
増配を発表したことも好感されているようですね。
2018年第3四半期の決算(2018/10/17 更新)
ブラックロックは第3四半期の決算を発表しました。
・売上高 35億76百万ドル(前年同期比1.9%増)
・純利益 12億16百万ドル(前年同期比28.8%増)
・EPS 7.52ドル
市場予想は 売上高36億50百万ドル EPS 6.84ドルだったので、まちまちでした。
Iシェアーズには337億ドルの資金流入がありました。
一部の機関投資家の資金が流出したことが嫌気されています。
決算を受けて、株価は-4.44%で引けました。
2018年第2四半期の決算(2018/07/17 更新)
昨晩、ブラックロックは、第2四半期の決算を発表しました。
・売上高 36億500万ドル(前期比11.4%増)
・純利益 10億7,300万ドル(前期比25.6%増)
・EPS 6.66ドル
市場予想は、売上高35億90百万ドル EPS 6.55ドルだったので、市場予想を上回る内容の決算でした。
今回のブラックロックの決算では、「ビットコインのETFについて言及があるかもしれない」と言われていましたが、特に発表はないようですね。
2018年第1四半期の決算(2018/04/13 更新)
昨晩の寄付き前、ブラックロックが第1四半期の決算を発表しました。
・売上高 35億8,300万ドル(前年同期比15.9%増)
・純利益 10億8,900万ドル(前年同期比26.8%増)
・EPS 6.70ドル
この決算を受けて、株価は+1.47%で引けています。
今回の決算内容をみると、運用資産額が+17%増でした。
運用資産は、6兆3,169億ドルにもなっています。
下の図のAUMが資産運用残高です。