これからJリートってどうなるの?②
前回の「これからJリートってどうなるの?①」では、改めてJリートを投資対象として考えているとお伝えしました。
私が最近まで、Jリートを投資対象から除外していた最大の理由は、2018年からオフィスビルの供給が増えてリートの需給が悪化するのではないかという不安でした。
ニュースを見ると「東京ミッドタウン日比谷」や「渋谷ストリーム」の開業予定の話が大きく特集されていたので、Jリートはしばらく投資対象から外そうと考えていたのです。
下の図は、東京23区のオフィスビルの供給量のグラフです。
しかし東京23区で考えると、オフィスビルの供給量は増えていますが市況が悪化するほどかというと、それほどではないですね。
本当は、都心5区のオフィスビルの供給量を知りたかったのですが、資料を見つけることができませんでした。
大和投資信託「2018年問題とJリート市場について」より引用
実際に、リートに組み入れられるオフィスの多くは都心5区です。
都心5区のJリートを取り巻く状況をみてみると、こちらです。
これだけ見ると投資したくなりますね。
大和投資信託「J-REIT市場2018年の展望」より引用
ただ、このような状況でも2017年にJリートが大きく下落したことを忘れてはいけません。
ここ1年間の東証リート指数のチャートはこちらです。
上の2つの図だけみると、Jリートに買い余地があるような気がします。
2017年に大きく下がっているのは、やはり2018年に開業する大規模オフィスビルが、Jリート価格にあたえる負の影響について気にしているのだと思います。
そこで、今年開業予定の大規模オフィスビルの状況を個別で調べてみました。
まず、最大なのは3月29日にオープン予定の東京ミッドタウン日比谷です。
地上35階、地下4階で、延床面積約189,000㎡の大規模複合施設です。
主要テナントは、「旭化成」、「ファーストロジック」、「EY Japan」になります。
具体的な稼働率は非公表ですが、広報担当の荒木氏がブルームバーグの取材で「ほぼ満室」とコメントしています。
次に規模が大きいのが、今年10月中旬に建設完了の予定になっている丸の内二重橋ビルディングです。
地上30階、地下4階で、延床面積約173,000㎡の大規模複合施設です。
主要テナントは、「三菱マテリアル」、「三菱重工」、「東京商工会議所」になります。
こちらも具体的な稼働率は非公表ですが、複数のメディアで三菱地所社長の吉田氏が「ほぼテナントは埋まった」とコメントしています。
その次に規模が大きいのが、今年の秋に開業予定の渋谷ストリームです。
地上35階、地下4階で、延床面積約116,700㎡の大規模複合施設です。
渋谷ストリームには、すべてのオフィス区画にグーグルが移転してくるので、問題はなさそうです。
ひとつずつ調べてみて思ったのは、2018年開業予定のオフィスビルのテナントは、もうほぼ入っていることがわかるので、2018年問題自体は杞憂だと思いました。
しかし、2020年のオリンピックの年に間に合わせるように開発中のビルがたくさんあるので、2020年の時点で一度売却した方がいいかもしれないとは考えています。
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