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スプランク(Splunk)
スプランク(Splunk)は、ビッグデータを整理整頓して、顧客にとって見やすく使いやすくするツールを提供している企業です。
ビッグデータは、さまざまな形でバラバラに存在しています。
下の図のように、あらゆる種類のデータを検索・分析・可視化することができるのがスプランクです。
“ビッグデータを経営に活用したい”といっても、世の中にはさまざまな種類のデータがあります。
例えば、フェイスブックやTwitterなどはちがう形式でデータの送受信がおこなわれています。
とにかく、ビッグデータはゴチャゴチャしています。
スプランクのシステムは、その”ゴチャゴチャした情報をひとつの形式にまとめる“ことができます。
データをスプランクに一元管理することで、「スプランクのシステムを覚えるだけで、全部のシステムがマスターできる!」ようになります。
さまざまな情報を1つにまとめるシステムのアイデアを思いつく企業はたくさんありました。
結局、モノになったのは、スプランクだけですね。
スプランクのおかげで、ビッグデータ解析のコストは大きく下がっていくと考えています。
おそらく、今後10年の間に、どの企業もビッグデータを解析する必要性が出てくると思います。
製造業のような今までビッグデータとは無縁の業種でも、活用が広まってきています。
スプランクのシステムは、第三者企業(サードパーティ)が提供アプリでも利用することができます。
今後、スプランク中心にビッグデータ活用のルール作りがすすむと思います。
他の企業がビッグデータ解析システムで巻き返しを図るのは難しそうですね。
弱点は赤字体質
スプランクの弱点は、毎年のように赤字を垂れ流していることです。
現時点では、収益よりもシェアを重要視しているようですね。
下の図の通り、毎年のように赤字を計上しています。
スプランクは収益面が弱いため、悪い材料がでると一般的な銘柄よりも株価が大きく下がる傾向があります。
株価が大きく振れやすい
スプランクの株価は、大きく上下に振れます。
業績が慢性的に赤字なので、市場予想を下回ると大きく株価が下落する傾向があります。
スプランクの決算は“赤字or黒字”をみるのではなく、“市場予想と比較してどうだったか”を気にするようにしてください。
データ量は爆発的に増加!
スプランクは、ビッグデータの解析をお手伝いする企業です。
総務省のデータをみると、世界的にデータ量は爆発的に伸びていくので大きな追い風が吹いています。
世界のトラフィックは2018年から2021年にかけて、2倍増加すると予想されています(総務省/情報白書令和元年版)
特に動画関連のデータ量が大きく伸びているようです。
直近の決算
2021年08月25日(水)の引け後、スプランクが2022年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…6億574万ドル(前年同期比23.2%増)
純損失
…3億8,395万ドルの赤字(前年同期は2億6,132万ドルの赤字)
EPS
… -0.62ドル
市場予想では、売上高5億63百万ドル EPS -0.69ドルだったので、予想を上回る内容でした。
株価は時間外で+1.7%ほどで推移しています。
直近の株価
直近1年間の株価はこちらです(2021年10月22日終値)。
スプランク株価:▲22.7%
S&P500指数:+31.3%
直近5年間の株価はこちらです(2021年10月22日終値)。
スプランク株価:+184.2%
S&P500指数:+112.5%
事業別の売上高
スプランク(Splunk)の事業別売上高はこちらです(2020年1月期)。
ライセンス
(License)
…13億7,336万7千ドル(前年同期比33.3%増)
メンテナンス・サービス
(Maintenance and services)
…9億8,555万9千ドル(前年同期比27.5%増)
サービス別の売上高
スプランク(Splunk)のサービス別売上高はこちらです(2020年1月期)。
ライセンス
(License)
…13億7,336万7千ドル(前年同期比33.3%増)
メンテナンス・プロフェッショナルサービス・トレーニング
(Maintenance, professional services and training)
…6億7,320万1千ドル(前年同期比11.9%増)
クラウドサービス
(Cloud services)
…3億1,235万8千ドル(前年同期比82.5%増)
地域別の売上高
スプランク(Splunk)の地域別売上高はこちらです(2020年1月期)。
米国
(United States)
…16億7,639万5千ドル(前年同期比31.5%増)
海外
(International)
…6億8,253万1千ドル(前年同期比29.1%増)
決算
スプランク(Splunk)の決算はこちらです(2020年1月期)。
売上高
…23億59百万ドル(前年同期比30.8%増)
純利益
…3億37百万ドルの赤字(前年同期は2億76百万ドルの赤字)
営業利益率
…△12.2%
EPS
…△2.22ドル
BPS
…11.57ドル
営業キャッシュフロー
…△2億88百万ドル
フリーキャッシュフロー
…△3億91百万ドル
売上高・純利益
スプランク(Splunk)の業績はこちらです。
売上高は右肩上がりですが、ずっと赤字を計上しています。
営業利益率
スプランク(Splunk)の営業利益率は、△12.2%です(2020年1月期)。
EPS(1株あたりの利益)
スプランク(Splunk)のEPS(1株あたりの利益)はこちらです。
BPS(1株あたりの純資産)
スプランク(Splunk)のBPS(1株あたりの純資産)はこちらです。
営業キャッシュフロー・フリーキャッシュフロー
スプランク(Splunk)のキャッシュフローはこちらです。
(青色:営業CF/赤色:フリーCF)
配当
スプランク(Splunk)は、配当を出していません。
配当性向
スプランク(Splunk)は、配当を出していません。
今回のまとめ
今回の記事のポイントは、こちらです。
・スプランクは、”ビッグデータ時代”に必要不可欠な企業
・毎年の決算は赤字なので、収益体制は弱い
・これからの大容量のデータ活用が増えてくるので、活躍の場が増えそう
スプランクは、マシンデータを整理して企業にとって見やすい形にするお手伝いをする企業です。
これからビッグデータを活用する機会が増えてくると思うので、スプランクの活躍の場も増えていきそうですね。
もしスプランクのシステムが”ビッグデータ活用”のスタンダードになれば、さらなる事業成長が期待できそうです。
過去の決算
2022年第1四半期の決算
2021年06月02日(水)の引け後、スプランクが2022年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…5億205万ドル(前年同期比15.7%増)
純損失
…4億71百万ドルの赤字(前年同期は3億557万ドルの赤字)
EPS
… -0.91ドル
2021年第4四半期の決算
2021年03月03日(水)の引け後、スプランクが2021年第4四半期の決算を発表しました。
売上高
…7億4,507万ドル(前年同期比5.8%減)
純損失
…1億3,954万ドルの赤字(前年同期は2,272万ドルの赤字)
EPS
…0.38ドル
2021年第3四半期の決算
2020年12月02日(水)の引け後、スプランクが2021年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…5億5,857万ドル(前年同期比10.8%減)
純損失
…2億153万ドルの赤字(前年同期は5,763万ドルの赤字)
EPS
…▲0.07ドル
予想に反して、赤字決算でした。
決算を受けて、時間外で株価は急落しました。
結局、翌日に株価はマイナス23.25%でした。
2021年第2四半期の決算
2020年8月26日(水)の引け後、スプランクが2021年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…4億9,165万ドル(前年同期比4.8%減)
純損失
…2億6,132万ドルの赤字(前年同期は1億87万ドルの赤字)
EPS
…△0.33ドル
2020年第3四半期の決算
2019年11月21日(金)の引け後、スプランクが2020年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…6億2,633万ドル(前年同期比30.2%増)
純損失
…5,763万ドルの赤字(前年同期は5,570万ドルの赤字)
EPS
…0.58ドル
2020年第2四半期の決算
2019年8月21日(水)の引け後、スプランクが2020年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…5億1,655万ドル(前年同期比33.0%増)
純損益
…1億87百万ドルの赤字(前年同期は1億349万ドルの赤字)
EPS
…0.30ドル
今回の決算で、クラウドのモニタリングを手がけるシグナルFXを10.5億ドルで買収したことを発表しました。
60%は現金、40%はスプランクの普通株で支払い、2020年度には買収完了を目指すとしています。
2019年第4四半期の決算
2019年2月28日(木)の引け後、スプランクが2019年第4四半期の決算を発表しました。
売上高
…6億2,208万ドル(前年同期比35.3%増)
純利益
…212万ドル(前年同期比93.6%減)
EPS
…0.01ドル
2018年第3四半期の決算
スプランクは引け後、第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…4億8,098万ドル(前年同期比40.4%増)
純損益
…5,570万ドルの赤字(前年同期は2,966万ドルの赤字)
EPS
…0.38ドル
市場予想は 売上高4億33百万ドル、EPS 0.32ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外で+2.8%程度で推移しています。
2018年第2四半期の決算
スプランクは引け後、第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…3億8,830万ドル(前年同期比38.6%増)
純利益
…1億349万ドルの赤字(前年同期は7,859万ドルの赤字)
EPS
…0.08ドル(市場予想0.05ドル)
市場予想は売上高3億58百万ドル EPS 0.05ドルだったので、市場予想を上回る決算内容でした。
予想を上回る内容だったので、株価は時間外で+7.2%程度で推移しています。
2018年第1四半期の決算
スプランクは、引け後に第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…3億1,163万ドル(前期比37.4%増)
純損失
…1億1,849万ドルの赤字(前期は1億1,512万ドルの赤字)
EPS
… -0.07ドル
市場予想は、売上高2億97百万ドル EPS -0.09ドルだったので、予想を上回る決算でした。
しかし、新期の獲得顧客の数字が下がっていることが嫌気されて、アフターマーケットでは-2%弱で推移しています。
備考
関連資料
スプランク:『スプランク 公式HP』
スプランク:『Annual Report』
スプランク:『総務省 公式HP』
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