ギリアドサイエンシズ(GILD)の銘柄紹介

ギリアドサイエンシズってどんな会社?

ギリアド・サイエンシズは、HIV・B型肝炎・C型肝炎などの感染症治療のための薬を開発している会社です。
2017年8月にがん分野に強みをもつ「カイト・ファーマ」の買収をするなど、M&Aの上手な会社として知られています。

直近の決算内容(2018/05/02 更新)

ギリアドは第1四半期の決算を発表しました。
決算内容は、売上高50億8,800万ドル(前期比21.8%減)、純利益15億3,800万ドル(前期比43.1%減)、EPS1.48ドルでした。
市場予想をみると売上高54億ドル EPS 1.67ドルなので、売上高もEPSも市場予想を下回る悪い決算内容でした。
悪い決算を受けて、ギリアド株はアフターマーケットで5.6%程度下落しています。
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事業

事業別売上高をみると、製品事業(Product sales)256億62百万円、ロイヤリティー事業(Royalty, contract and other revenues)4億45百万円となっています。
製品販売(Product sales) 事業は、薬の販売事業で「ハーボニー(Harvoni)」や「ソバルディ(Sovaldi)」や「ツルバダ(Truvada)」等の代表的な薬品を製造・販売しています。
ロイヤリティー等事業(Royalty, contract and other revenues) 事業は、ライセンス等の売上になります。

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薬品の売上高

販売している薬品別にみると、下の図になります。
製品別に売上をみると、「Harvoni」43億70百万ドル、「Genvoya」36億74百万ドル、「Epelusa」35億10百万ドル、「Truvada」31億34百万ドル、「Atripla」18億6百万ドルとなっています。
主力のハーボニー(Harvoni)の売上が大きく下がっていることが気になりますね。
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地域別・売上高

地域別売上高をみると、米国(United States)181億94百万ドル、欧州(Europe)53億11百万ドル、その他(Other countries)26億2百万ドルとなっています。

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製品

ハーボニー(Harvoni)

ハーボニーは、C型肝炎患者の治療薬で、ギリアドの主力製品です。

C型肝炎はウイルスによる感染症で感染すると肝臓に炎症が起こり、この炎症が続くことで肝臓の細胞が壊れてはたらきが低下してしまうことをC型肝炎といいます。
さらに悪いことにC型肝炎は自覚症状がないため感染に気付きにくく、症状を自覚したときには病気がかなり進行してしまっていることも多いです。
日本国内でも100万人以上、C型肝炎患者はいるといわれています。
ハーボニーが使われる前は、インターフェロンによる治療が主流でした。
インターフェロンは効果が出にくく、大量に投与する必要があるため、患者にとって負担が重いという問題がありました。
ハーボニーは、治癒率が9割超えるなど効果が高く、治療法も1日1錠の錠剤を12週間飲むだけです。さらに副作用も少なく、世界中で大ヒットしました。

ただハーボニーには1つ大きな欠点があります。
ハーボニーは1錠5万5千円ともいわれており、12週間1日1錠飲む必要があるので、合計462万円以上になってしまいます。
保険が適用になるため患者の負担額はかなり減りますが、差額は国が負担することになるため、社会保障負担の増額が予想されますね。
国の圧力もあり、薬価は下がっていくことになると思います。

C型肝炎については、ギリアドの公式HPにわかりやすくまとまっています。こちらをご確認ください。

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ツルハダ(Truvada)

ツルバダはHIV感染症の薬です。

HIV感染症は、かつて「死の病」と恐れられましたが、現在では治療薬も進歩してきているので、治すことはできなくても病気の進行を遅らせることができるようになってきています。
性感染が9割を占めており、効果的な予防策はコンドームの使用です。
だが最近、アメリカでは予防的に薬を飲む「PrEP(プレップ)」という新しい予防法が広がっています。

その「PrEP(プレップ)」の薬が「ツルバダ」です。
ツルバダは1日1錠飲み続ける薬で、この薬の濃度をあらかじめ体内で高めることで、万が一、体内にHIVが入り込んでもウイルスが増殖しない環境をつくります。
ギリアドは、鳥居薬品と提携をして「ツルバダ」の販売を展開しているため、鳥居薬品のHPに詳しい説明がされているので、こちらをご確認ください。

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「イエスカルタ」

イエスカルタとは、ギリアドが2017年10月に米国で承認されたばかりの新しいガンの治療法です。
患者から免疫細胞を取り出して、遺伝子を改変して、それを体内に戻して腫瘍を攻撃する仕組みで、キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法と呼ばれています。
免疫の仕組みを利用することから「免疫療法」とも呼ばれています。自分自身の持つ免疫力を使った治療なので、副作用の心配も他の治療法と比べると少ないです。
ただ入院費用や診療費などを含めた全体のコストは40万ドル以上で、100万ドルに達する可能性もあるといわれています。
まだ長期的な検証がおこなわれていないため、イエスカルタが新しい治療法として定着するかわかりませんが、将来的に期待できると思います。

ライバル

ギリアドの最大のライバルは、ギリアドと同じC型肝炎の治療薬を製造している「アッヴィ」です。
2017年8月に米国FDA(食品医薬品局)は、アッヴィの「マヴィレット」を承認しました。
「マヴィレット」の価格は2万6400ドル(8週間投与)に設定されており、ギリアドの「ハーボニー」が9万4500ドル(12週間投与)ともいわれているので、大幅に低価格に設定しています。
「マヴィレット」の治癒率も9割超えているといわれており、ギリアドのC型肝炎治療薬のシェアがある程度下がっていく可能性がありますね。
ギリアドがどれだけアッヴィにシェアを奪われるかは次の決算を確認する必要がありますが、今までのようにC型肝炎治療薬で利益をあげるのはここからはかなり難しいと思います。

決算

薬の単価が下がっているので、業績は苦戦していますね。
2017年8月にカイト・ファーマを約119億ドルで買収しており、これからの業績に期待できますね。

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