フェイスブック(Facebook)
フェイスブック(Facebook)は、世界最大のSNS”Facebook”を運営している企業です。
2004年に創業された若い会社ですが、いまやSNSの代名詞のような圧倒的なポジションを築いています。
フェイスブックの代表的なサービスはこちらです。
Facebook(フェイスブック)
…月間26億人以上のユーザーを有するSNSサービス(Q1’20)
Instagram(インスタグラム)
…若者に人気の写真主体のSNSプラットフォーム
WhatsApp(ワッツアップ)
…スマホで利用可能な無料のメッセージアプリ
Oculus VR(オキュラスVR)
…ゲームや動画を楽しめる仮想現実(VR)端末
創業者 マーク・ザッカーバーグ
フェイスブックの創業者は、映画”ソーシャル・ネットワーク”で有名なマーク・ザッカーバーグ氏です。
ザッカーバーグは、ハーバード大学中退後、19歳でフェイスブックで起業しました。
その後、フェイスブックの成功にとどまらず、インスタグラムやワッツアップを買収して、テクノロジーの巨人となりました。
ちなみに、映画”ソーシャル・ネットワーク”は、ザッカーバーグに取材もないまま製作された映画なので、完全にフィクションです。
SNS王者!フェイスブック
現在、SNS業界でフェイスブックのライバルは実質いません。
同業のツイッターやスナップチャットと横並びにされることが多いですが、ハッキリいって比べものになりません。
フェイスブック1社で、SNSという巨大市場をほぼ独占するくらいの存在感があります。
フェイスブック(デイリーアクティブユーザー数)
…17億34百万人(Q1’2020)
フェイスブック(月間アクティブユーザー数)
…26億3百万人(Q1’2020)
インスタグラム(月間ユーザー数)
…約10億人(2018年6月に公式HPで発表)
ツイッター(デイリーユーザー数)
…1億66百万人
LINE(月間アクティブユーザー数)
…1億65百万人(Q1’2020)
下の図のように、月間アクティブユーザー数は順調に増加しています。
直近の決算をみると、月間アクティブユーザー数は26億3百万人です(Q1’2020)。
地球の全人口は75億人なので、今後は鈍化していく可能性が高いですね。
フェイスブックの強みと弱み
フェイスブックの最大の弱みは、収益が広告に依存していることです。
下の図の通り、フェイスブックには広告以外の売上高がほぼありません。
フェイスブックの強みは、利益率が高いことです。
下の図の通り、フェイスブックの営業利益率は比較的高い水準で推移しています。
フェイスブック
フェイスブック(Facebook)は、世界最大のユーザーをかかえるSNSサービスです。
もともとハーバード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグ氏が、女子大生の顔を並べて勝ち抜き投票させる”フェイススマッシュ”というサービスからスタートしています。
日本ではフェイスブックよりもツイッターのほうが人気です。
しかし、世界規模でみると、フェイスブックがSNS業界でダントツのNo.1です。
インスタグラム(Instagram)
フェイスブックは、傘下にインスタグラム(Instagram)をもっています。
インスタグラムは、フェイスブックよりも写真・動画に特化したSNSとなっています。
”インスタ映え”という言葉が流行語になったように、日本でもインスタグラムが定着してきました。
フェイスブックがインスタグラム(Instagram)を買収した際、社員はわずか13人でした。
売上高ゼロの企業を約10億ドルで買収したため、アナリストや評論家は「買収金額が高すぎる」と酷評しました。
現在のインスタグラムの価値を考えると、とてつもなく安い買い物でしたね。
ワッツアップ(WhatsApp)
フェイスブックは、世界最大級のメッセンジャーアプリのワッツアップ(WhatsApp)を提供しています。
ワッツアップの月間アクティブユーザー数は、13億人を超えるといわれています(詳細は未公表)。
日本ではLINEが高いシェアをもっていますが、世界的にみるとワッツアップのシェアがダントツです。
”ワッツアップ”と”フェイスブックメッセンジャー”という2つのメッセージアプリを提供していることは、フェイスブックの大きな強みです。
オキュラスVR(Oculus)
2014年、フェイスブックはオキュラスというVR会社を約30億ドルで買収しました。
オキュラスでは、上の動画のようなVR機器を提供しています。
VRコンテンツが増えてくれば、爆発的に普及する可能性もありますね。
仮想通貨 リブラ(Libra)
世界で議論を呼ぶ「リブラ」。いったいどうなる?そもそもが、1からわかる!初級編です。https://t.co/X0mN8WL35w
— NHKニュース (@nhk_news) October 27, 2019
2019年6月、フェイスブックは仮想通貨”リブラ(Libra)”の発行計画を発表しました。
リブラはビットコインなどの仮想通貨とちがい、米ドルなどの法定通貨の裏付けされた資産があります。
米ドルやユーロなどに連動することを想定しているので、ビットコインほどの変動はないかもしれません。
リブラについては賛否両論あり、本当に発行されるか分かりません。
個人情報の漏洩問題
BBCニュース – <動画>ザッカーバーグ氏が米議会で謝罪 「私に責任があり、申し訳なく思う」 https://t.co/fCmCez1wYH pic.twitter.com/VmfZlNIpoj
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) April 11, 2018
2018年3月、フェイスブックから8,700万人の個人情報が流出していた問題が発覚しました。
個人情報が流出したきっかけとなったのは、性格診断ができるアプリです。
まず、この性格診断アプリを利用した約30万人の個人情報が流出しました。
アプリを利用したユーザーの家族や友達の情報も流出したので、最終的に8,700万人の規模となりました。
個人情報の漏洩問題を受けて、ザッカーバーグCEOやシェリル・サンドバーグCOOは議会の公聴会でつるし上げにあいました。
今後、米国で新しいSNSの規制ができた場合、フェイスブックの業績に大きな悪影響がでる可能性もあります。
直近の決算
2021年10月25日(月)の引け後、フェイスブックが2021年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…290億10百万ドル(前年同期比35.1%増)
純利益
…91億94百万ドル(前年同期比17.2%増)
EPS
…3.22ドル
市場予想を上回る内容だったため、株価は時間外で+2%程度で推移しています。
「フェイスブック」の月間利用者は、29.1億人でした(9月末時点)。
直近の株価
直近1年間のフェイスブック株価チャートはこちらです(2021年10月28日)。
フェイスブック株価:+18.4%
S&P500指数:+40.5%
直近5年間のフェイスブック株価チャートはこちらです(2021年10月28日)。
フェイスブック株価:+141.4%
S&P500指数:+116.2%
事業別の売上高
事業別の売上高はこちらです(2019年通期)。
広告
(Advertising)
…696億55百万ドル(前年同期比26.6%増)
その他・売上高
(Other revenue)
…10億42百万ドル(前年同期比26.3%増)
地域別の売上高
地域別の売上高はこちらです(2019年通期)。
米国・カナダ
(United States and Canada)
…322億06百万ドル(前年同期比25.2%増)
欧州
(Europe)
…168億26百万ドル(前年同期比23.4%増)
アジア・太平洋
(Asia-Pacific)
…154億06百万ドル(前年同期比31.3%増)
その他世界
(Rest of World)
…62億59百万ドル(前年同期比31.9%増)
決算
直近のフェイスブック(Facebook)の決算はこちらです(2019年12月期)。
売上高
…706億97百万ドル(前年同期比26.6%増)
純利益
…184億85百万ドル(前年同期比16.4%減)
営業利益率
…33.9%
EPS
…6.43ドル
BPS
…32.96ドル
営業キャッシュフロー
…363億14百万ドル
フリーキャッシュフロー
…212億12百万ドル
売上高・純利益
フェイスブック(Facebook)の業績(決算)はこちらです。
下の図の通り、フェイスブックはかなり高い成長率を維持しています。
営業利益率
直近のフェイスブック(Facebook)の営業利益率は、33.9%です(2019年12月期)。
EPS(1株あたりの利益)
フェイスブック(Facebook)のEPS(1株あたりの利益)はこちらです。
BPS(1株あたりの純資産)
フェイスブック(Facebook)のBPS(1株あたりの純資産)はこちらです。
営業キャッシュフロー・フリーキャッシュフロー
フェイスブック(Facebook)のキャッシュフローはこちらです。
(青色:営業CF/赤色:フリーCF)
配当
フェイスブック(Facebook)の配当を出していません。
配当性向
フェイスブック(Facebook)の配当を出していません。
今回のまとめ
今回の記事のポイントはこちらです。
・フェイスブックは世界最大のSNS企業
・月間アクティブユーザー数は26億人以上
・収益は広告収入に依存している
・個人情報流出問題で、評判がガタ落ち
フェイスブックは、世界最大のSNS”Facebook”を運営しています。
SNS業界で、フェイスブックのライバルらしいライバルはいません。
ただし、収益は広告に依存する一本足打法です。
絶対的なデジタル広告シェアを誇るフェイスブックですが、経営基盤は盤石という感じではありません。
過去の決算
2021年第2四半期の決算
2021年07月28日(水)の引け後、フェイスブックが2021年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…290億77百万ドル(前年同期比55.6%増)
純利益
…103億94百万ドル(前年同期比2.0倍)
EPS
…3.61ドル
市場予想では、売上高278億20百万ドル EPS 3.02ドルだったので、予想を上回る内容でした。
iOSのアップデートで、広告収入が影響を受けるかもしれないとコメントしたことが嫌気されています。
決算を受けて、株価は時間外で-4.1%程度で推移しています。
2021年第1四半期の決算
2021年04月28日(水)の引け後、フェイスブックが2021年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…261億71百万ドル(前年同期比47.6%増)
純利益
…94億97百万ドル(前年同期比93.7%増)
EPS
…3.30ドル
市場予想では、売上高236億70百万ドル EPS 2.37ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外で+6.4%程度で推移しています。
2020年第4四半期の決算
2021年01月27日(水)の引け後、フェイスブックが2020年第4四半期の決算を発表しました。
売上高
…280億72百万ドル(前年同期比33.2%増)
純利益
…112億19百万ドル(前年同期比52.7%増)
EPS
…3.88ドル
市場予想では、売上高264億30百万ドル EPS 3.22ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外で+1.6%程度で推移しています。
2020年第3四半期の決算
2020年10月29日(木)の引け後、フェイスブックが2020年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…214億70百万ドル(前年同期比21.6%増)
純利益
…78億46百万ドル(前年同期比28.8%増)
EPS
…2.71ドル
市場予想では、売上高198億20百万ドル EPS 1.91ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外でマイナス2.6%程度で推移しています。
2020年第2四半期の決算
2020年7月30日(木)の引け後、フェイスブックが2020年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…186億87百万ドル(前年同期比10.7%増)
純利益
…51億78百万ドル(前年同期比97.9%増)
EPS
…1.80ドル
市場予想では、売上高174億ドル EPS 1.39ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は時間外で+6.2%程度で推移しています。
2020年第1四半期の決算
2020年4月29日(水)の引け後、フェイスブックが2020年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…177億37百万ドル(前年同期比17.6%増)
純利益
…49億2百万ドル(前年同期比2.0倍)
EPS
…1.71ドル
市場予想では、売上高174億80百万ドル EPS 1.74ドルだったので、まちまちの内容でした。
フェイスブックは先月に、広告事業が悪化していることを発表していたのでハードルが下がっていましたね。
決算を受けて、株価は時間外で+10.7%程度で推移しています。
2019年第4四半期の決算
2020年1月29日(水)の引け後、フェイスブックが2019年第4四半期の決算を発表しました。
売上高
…210億82百万ドル(前年同期比24.6%増)
純利益
…73億49百万ドル(前年同期比6.8%増)
EPS
…2.56ドル
市場予想では、売上高208億90百万ドル EPS 2.53ドルだったので、予想を上回る内容でした。
フェイスブックの月間アクティブユーザー数は、25億人(前年同期比8%増)でした。
不正な投稿などを監視するコストが、34%も増加しました。
コスト増と利用者数が鈍化したため、株価は時間外で-7%程度で推移しています。
2019年第3四半期の決算
2019年10月30日(水)の引け後、フェイスブックが2019年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…176億52百万ドル(前年同期比28.6%増)
純利益
…60億91百万ドル(前年同期比18.6%増)
EPS
…2.12ドル
市場予想では、売上高173億70百万ドル EPS 1.91ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は+4.4%程度で推移しています。
2019年第2四半期の決算
2019年7月24日(水)の引け後、フェイスブックが2019年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…168億86百万ドル(前年同期比27.6%増)
純利益
…26億16百万ドル(前年同期比48.8%減)
EPS
…1.99ドル
市場予想は、売上高165億ドル EPS 1.88ドルだったので、予想を上回る内容でした。
2期連続の減益決算になったのは、個人情報の不備でFTCへの制裁金を引き当てたためです。
決算を受けて、株価は時間外で+0.9%程度で推移しています。
2019年第1四半期の決算
2019年4月24日(水)の引け後、フェイスブックが2019年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…150億77百万ドル(前年同期比26.0%増)
純利益
…24億29百万ドル(前年同期比51.3%減)
EPS
…0.85ドル
市場予想は、売上高149億70百万ドル EPS 1.63ドルだったので、まちまちの内容でした。
米連邦取引委員会(FTC)に支払う可能性のある制裁金の引当金として30億ドルを計上したため、EPSは大きく下回りました。
決算を受けて、フェイスブックの株価は時間外で+7.3%程度で推移しています。
備考
関連資料
フェイスブック:『公式HP』
フェイスブック:『Annual Report』
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