ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)
ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)は、投資銀行業務や運用業務、証券業務などを中心に事業展開している金融機関です。
個人相手をメインに取引する商業銀行ではなく、政府機関や企業、金融機関相手に金融サービスを提供する投資銀行です。
140年以上の歴史がある投資銀行で、世界30カ国以上で事業を展開しています。
ゴールドのマン・サックスは、1869年にドイツ出身のマーカス・ゴールドマンらによってNYで設立されました。
もともとは手形仲介業を手がける小さな企業でしたが、金融業の成長とともに事業を拡大してきました。
ホワイトハウスと太いパイプをもっていることもゴールドマン・サックスの特徴です。
現在、アメリカの財務長官のスティーブン・ムニューチン氏はゴールドマン・サックス出身です。
2017年1月、CFOのマーティン・チャベス氏は「2000年に600人いた株式とレーダーは、今ほとんどいない。代わりは自動売買プログラムにやらせている」とコメントしました。
(※2017 CSE Symposium)
ゴールドマン・サックスは、今まで高給で雇っていたトレーダーをどんどんクビにして、自動プログラムに置き換えつつあります。
チャベス氏は「4人のトレーダーを1人のエンジニアに置き換えることができる」とコメントしています。
現在でもゴールドマンサックスはキチンとした利益率を計上していますが、今後ますます利益率が良くなっていくかもしれませんね。
2016年10月ゴールドマン・サックスは、オンライン融資プラットフォーム「マーカス」をサービス開始しました。
「マーカス」は消費者向けの融資サービスです。
信用格付の高いプライム層をターゲットとしており、最大3万ドルまで無担保で融資することができます。
金利は5.99%~22.99%としており、柔軟に返済日も変更できるようです。
マーカスは、ゴールドマン・サックスらしくないサービスですね。
今後、ゴールドマン・サックスは”ゴールドマンらしさ”がなくなっていくかもしれません。
直近の決算
2021年10月15日(金)の寄付き前、ゴールドマン・サックスが2021年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…136億8百万ドル(前年同期比26.2%増)
純利益
…53億78百万ドル(前年同期比59.7%増)
EPS
…14.93ドル
市場予想では、売上高116億70百万ドル EPS 10.11ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は+3.80%で引けました。
直近の株価
直近1年間の株価はこちらです(2021年10月22日終値)。
ゴールドマンサックス株価:+102.1%
S&P500指数:+31.3%
直近5年間の株価はこちらです(2021年10月22日終値)。
ゴールドマンサックス株価:+137.2%
S&P500指数:+112.5%
事業別の売上高
事業別の売上高はこちらです(2017年通期)。
投資銀行業務
…73億71百万ドル
機関投資家サービス
…119億2百万ドル
投資・貸出サービス
…65億81百万ドル
資産運用業務
…62億19百万ドル
投資銀行業務
投資銀行業務(Investment Banking)は、ゴールドマンサックスのメイン事業です。
M&Aアドバイザリー業務などの数字が計上されています。
機関投資家サービス
機関投資家サービス(Institutional Client Services)は、金融機関や投資ファンド、政府機関などの機関投資家の顧客に対して、資金調達や貸借業務などを提供しています。
投資・貸出サービス
投資・貸出サービス(Investing & Lending)は、資金ニーズのある企業への投資やローン等の貸出業務をおこなっています。
資産運用業務
資産運用業務(Investment Management)は、機関投資家や富裕層の顧客に対して、あらゆる投資商品を提供しています。
地域別の売上高
地域別の売上高はこちらです(2017年通期)。
アメリカ地域
…194億5百万ドル
ヨーロッパ、中東、アフリカ
…78億52百万ドル
アジア
…48億16百万ドル
決算
今回のまとめ
今回の記事のポイントは、こちらです。
・ゴールドマンサックスは、名門の投資銀行
・ホワイトハウスとの結びつきが強く、現在の財務長官も元ゴールドマン
・株式トレーダーを自動プログラムに置き換えている
・オンライン融資プラットフォーム「マーカス」に注力
ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)は、世界的に有名な名門投資銀行です。
政治力が強く、現在の財務長官のムニューチン氏も元ゴールドマンの幹部です。
2016年から開始した「マーカス」は、オンライン融資プラットフォームです。
これからは個人向けの金融事業にも注力していくようです。
関連資料
ゴールドマン・サックス:『公式HP』
ゴールドマン・サックス:『Annual Report』
注意事項
・当サイトに掲載されている事項は、投資に関する情報の提供を目的に作成したものであり、特定の金融商品の勧誘を目的としたものではありません
・当サイトは特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではありません
・最終的な投資決定はご自身の判断でなさるようにお願いします
・当サイトでは、米国株についての情報を提供しています。
過去の決算
2021年第2四半期の決算
2021年07月13日(火)の寄り付き前、ゴールドマン・サックスが2021年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…153億88百万ドル(前年同期比15.7%増)
純利益
…54億86百万ドル(前年同期比14.7倍)
EPS
…15.02ドル
市場予想では、売上高121億70百万ドル EPS 10.23ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は -1.19%で引けました。
2021年第1四半期の決算
2021年04月14日(水)の寄付き前、ゴールドマン・サックスが2021年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…177億4百万ドル(前年同期比2.0倍)
純利益
…68億36百万ドル(前年同期比5.6倍)
EPS
…18.60ドル
市場予想では、売上高126億10百万ドル EPS 10.22ドルだったので、予想を上回る内容でした。
SPACPの上場が増えているおかげで、大きく投資銀行部門の収益が大きく伸びました。
決算を受けて、株価は+2.34%で引けました。
2020年第4四半期の決算
2021年1月19日(火)の寄付き前、ゴールドマン・サックスが2020年第4四半期の決算を発表しました。
売上高
…117億41百万ドル(前年同期比17.9%増)
純利益
…45億6百万ドル(前年同期比2.4倍)
EPS
…12.08ドル
市場予想では、売上高99億90百万ドル EPS 7.47ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価はマイナス2.26%で引けました。
2020年第3四半期の決算
2020年10月14日(水)の寄付き前、ゴールドマン・サックスが2020年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…107億81百万ドル(前年同期比29.5%増)
純利益
…36億17百万ドル(前年同期比92.7%増)
EPS
…9.68ドル
市場予想では、売上高94億60百万ドル EPS 5.57ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は+0.20%で引けました。
2020年第2四半期の決算
2020年7月15日(水)の寄付き前、ゴールドマン・サックスが2020年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…132億95百万ドル(前年同期比40.5%増)
純利益
…24億23百万ドル(前年同期比0.1%増)
EPS
…6.26ドル
市場予想では、売上高97億30百万ドル EPS 3.78ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は+1.35%で引けました。
2020年第1四半期の決算
2020年4月15日(水)の寄付き前、ゴールドマン・サックスが2020年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…87億43百万ドル(前年同期比0.7%減)
純利益
…12億13百万ドル(前年同期比46.1%減)
EPS
…3.11ドル
市場予想では、売上高80億40百万ドル EPS 2.89ドルだったので、予想を上回る内容でした。
決算を受けて、株価は+0.16%で引けました。
2019年第4四半期の決算
2020年1月15日(水)の寄付き前、ゴールドマン・サックスが2019年第4四半期の決算を発表しました。
売上高
…99億55百万ドル(前年同期比23.2%増)
純利益
…19億17百万ドル(前年同期比24.5%減)
EPS
…4.69ドル
市場予想では、売上高85億10百万ドル EPS 5.46ドルだったので、まちまちでした。
マレーシア政府系ファンドを巡る不正問題の和解金の引当金を10億90百万ドルを計上したことが嫌気されています。
決算を受けて、株価は-0.18%で引けました。
2019年第3四半期の決算
2019年10月15日(火)の寄付き前、ゴールドマン・サックスが2019年第3四半期の決算を発表しました。
売上高
…83億23百万ドル(前年同期比5.6%減)
純利益
…18億77百万ドル(前年同期比25.6%減)
EPS
…4.79ドル
市場予想は、売上高83億10百万ドル EPS 4.81ドルだったので、まちまちでした。
M&Aが低調だったことやアップルと組んで始めたクレジットカード事業の費用が重荷となり、減益の決算となりました。
決算を受けて、株価は+0.31%で引けています。
2019年第2四半期の決算
2019年7月16日(火)の寄付き前、ゴールドマン・サックスが2019年第2四半期の決算を発表しました。
売上高
…94億61百万ドル(前年同期比1.8%減)
純利益
…24億21百万ドル(前年同期比5.6%減)
EPS
…5.81ドル
株式トレーディング収入は+6%と好調でしたが、債券などの取引は低調でした。
決算を受けて、株価は+1.86%で引けました。
2019年第1四半期の決算
2019年4月15日(月)の寄付き前、ゴールドマン・サックスが2019年第1四半期の決算を発表しました。
売上高
…88億7百万ドル(前年同期比12.6%減)
純利益
…22億51百万ドル(前年同期比20.5%減)
EPS
…5.71ドル
市場予想は、売上高90億40百万ドル EPS 4.89ドルだったので、まちまちでした。
株式部門が24%減と振るわなかったので、減益決算でした。
決算を受けて、株価は-3.82%と大きく下落しました。
2018年第4四半期の決算
2019年1月16日(水)の寄付き前、ゴールドマン・サックスが2018年第4四半期の決算を発表しました。
・売上高
…80億80百万ドル(前年同期比0.5%減)
・純利益
…25億38百万ドル(前年同期は19億28百万ドルの赤字)
・EPS
…6.04ドル
市場予想は 売上高77億80百万ドル EPS 5.61ドルだったので、予想を上回る好決算でした。
決算を受けて、株価は+9.54%で引けました。
期待が低かったため、決算に対して大きく株価が上昇しました。
2018年第3四半期の決算(2018/10/17 更新)
ゴールドマン・サックスは第3四半期の決算を発表しました。
・売上高 86億46百万ドル(前年同期比3.8%増)
・純利益 25億24百万ドル(前年同期比18.6%増)
・EPS 6.28ドル
市場予想は、売上高83億80百万ドル EPS 5.38ドルだったので、まちまちでした。
株式トレーディングは増加しましたが、債券・通貨・コモディティトレーディング収入は減少しました。
2018年第2四半期の決算(2018/07/18 更新)
寄り前、ゴールドマンサックスが第2四半期の決算を発表しました。
・売上高 94億200万ドル(前期比19.2%増)
・純利益 25億6,500万ドル(前期比40.1%増)
・EPS 5.98ドル
市場予想では、売上高87億40百万ドル EPS 4.66ドルだったので、市場予想を上回る内容でした。
ロイド・ブランクファインCEOの後任に、デービッド・ソロモンCOOを充てる人事を発表しました。
ゴールドマン・サックスのトップ交代は12年ぶりです。
10月1日付の異動となるようです。
2018年第1四半期の決算(2018/04/18 更新)
昨晩の寄り付き前、ゴールドマンサックスは第1四半期の決算を発表しました。
・売上高 100億36百万ドル
・純利益 28億32百万ドル
・EPS 6.95ドル
昨年末に成立した法人税の減税法案のおかげで、純利益が大きく増加しました。
純利益は過去3年間で最高の水準です。
しかし、CFOの「4~6月期に自社株買いはしない」というコメントを受けて、株価は-1.65%下落しました。