特集

原油価格ってどうなるの?

エネルギー業界


エネルギー業界には、石油メジャーとよばれる民間会社と国営の石油会社とシェールガス会社の3グループがあります。
石油メジャーには、エクソンモービル(XOM)、ロイヤルダッチシェル(RDSB)、BP(BP)、シェブロン(CVX)、トタル(TOT)、コノコフィリップス(COP)等があります。
国営の石油会社には、サウジアラムコ(サウジアラビア)、ペトロナス(マレーシア)、ペトロブラス(ブラジル)、ガスプロム(ロシア)、ペトロチャイナ(中)、イラン国営石油(イラン)、ベネズエラ国営石油会社(ベネズエラ)等があります。
シェールガス会社には、デボン・エナジー(米国)、レンジ・リソーシーズ(米国)、EOGリソーシズ(米国)等があります。
3つのグループが、それぞれの思惑で活動しているので、昔よりもエネルギー業界自体が複雑になっていますね。

石油メジャー


第2次大戦から1970年代までは、かつての石油メジャーである「セブン・シスターズ」が、石油の生産をほぼ独占していました。
しかし、産油国の権益を守るために設立されたOPEC(石油輸出国機構)を中心に資源ナショナリズム運動が起きて、石油メジャーはどんどん権益を取られていきました。
その後は、OPECを中心に世界の原油価格や原油生産量が決められていくことになりました。

当時の「セブン・シスターズ」の内訳がこちらです。
スタンダードオイル・ニュージャージー(現:エクソンモービル)
ロイヤル・ダッチ・シェル
アングロペルシャ石油会社(現:BP)
スタンダードオイル・ニューヨーク(現:エクソンモービル)
スタンダードオイル・カリフォルニア(現:シェブロン)
ガルフオイル(現:シェブロン)
テキサコ(現:シェブロン)
名前がかわっていないのが、ロイヤル・ダッチ・シェルだけですね。すさまじい業界再編が、おこなわれたことが分かります。

エネルギー庁のHPでオイルメジャーの変遷が載っていました。

oil 01

公式HPはこちらです。

これからのエネルギー


2017年1月、英BPが『エネルギー予測』を発表しました。毎年、BPは『エネルギー予測』を発表しており、世界のエネルギートレンドを知る上では、わかりやすい資料だと思うので、紹介します。

まずこれからもエネルギー使用量は、どんどん増え続けると予測しています(当然ですが…)。下の図はエネルギーの地域別使用量です。これをみると、エネルギー使用量が増えていくのはダントツで中国ですね。OECD以外のアジア諸国やインドやアフリカでも増加していますが、大した量ではありません。ちなみにOECDの国々は完全に横ばいです。今後のエネルギー使用量は、中国中心にどれだけ伸びるかを確認する必要があります。

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こちらはエネルギーの消費別内訳です。依然として、オイルとガスと石炭が圧倒的シェアを持っていく状況は今後も変わらないと予想していますね。
Hydroは、水食発電のことです。
Renuwablesは、再生可能エネルギーのことで、風や太陽・地熱・バイオマス・バイオ燃料が含まれています。

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こちらはエネルギーの比率です。
再生可能エネルギーのシェアが上がっていくと予想されています。オイルと石炭が下がっていますが、ガスが上がっているのは面白いですね。

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今後の石油の需要予測がこちらです。
BPが石油会社だからでしょうか、個人的にはかなり楽観的な予測な気がします。
※トラック(Trucks)の数字の中にSUVが含まれています。
※車(Cars)の数字の中に、二輪車や軽自動車も含まれています。

oil 05

最後に今後の石油の供給予測がこちらです。
正直、今後の原油価格によっては大きく変わっていく可能性があると思うので、参考程度にしてください。
なんだかんだで、中東が伸びていくと予想していますね。

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BPの「2017年エネルギー予測」はこちらです(ちなみに英語です)。

サウジ・アラムコの上場


2018年、世界の株式市場で最も注目されているイベントは、間違いなくサウジアラビアの国営石油会社のサウジ・アラムコのIPOです。サウジ・アラムコは、サウジアラビアの原油確認埋蔵量・原油生産量・原油輸出量が世界最大の国営石油会社です。

今回、サウジ・アラムコが売り出すのは発行済株式数のわずか5%ですが、時価総額が2兆ドルにもなる企業なので、調達額が1000億ドルになるといわれています。

サウジ・アラムコは、もともとロックフェラー氏が創業したスタンダードオイル・カリフォルニアのサウジ支社でした。
資源ナショナリズムが起きたため、1980年代にはサウジアラビアの所有になってしまいましたが、経営方法は米国式がベースになっています。
サウジ・アラムコのIPOが成功するか失敗するかで、原油価格の動きも大きく変わってくるので、注意してみなければならないイベントだと思います。

上場する市場はおそらくニューヨーク証券取引所だと思います。
2017年11月、トランプ大統領が「サウジ・アラムコが上場先としてニューヨーク取引所を選ぶなら大変ありがたい」とツイートしています。
調達額1000億ドルの案件なので、ニューヨーク取引所しかないと思いますが…。

2017年12月、サウジ・アラムコは、中国の国有企業連合に株式を割り当てる方法を検討していると報じられていますね。
そうなると、株式上場ではなく中国に株式を売却することになります。
中国は今後、どう考えても原油消費量が伸びていくので、原油の安定的な供給源を確保するという点ではアリかもしれませんね。
現在の原油価格でIPOしてもうまくいかないかもしれないので、サウジ・アラムコとしてはそっちで資金を確保しておくことは悪い話じゃないと思います。
石油の輸入に頼りきっている日本としては嫌な話ですが、サウジアラビアと原油価格を考えると、まんざらありえない話ではないなぁと思っています。

トランプ政権

2018年1月、トランプ政権は、米沿岸の大陸棚の原油や天然ガスの開発を促す規制緩和の原案を発表しました。連邦政府が管理する海域のほぼすべてで油田やガス田の掘削を認めるものです。もしそれが達成されたら、原油価格を押し下げる可能性もありますね。環境を守るため厳しく規制してきたオバマ前政権から転換し、エネルギー政策を優先します。観光や環境への悪影響を懸念する声もあるので、最終的にはどうなるかわかりません。また動きがあれば追記します。

石油関係企業

エクソンモービル・Exxon Mobil(XOM) 徹底解説

BP(BP) 徹底解説

シェブロン・Chevron(CVX) 徹底解説

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